
こんにちは、
りんとちゃーです。
動物園や水族館で目にする、個性的な見た目の生き物たち。
動物の漢字の中には、難しい読みをした難読漢字が数多くあり、それら難読漢字は、漢字検定やクイズ番組にもよく出題されています。
以下の動物に関する難読漢字、皆さんはいくつ読めますか?
正解の読み方も含め、記事では以下のことをまとめています。
■各動物の写真と簡単な説明
■漢字の読みと由来
■動物にまつわる雑学・豆知識
バラエティ豊かな動物たちの『難読漢字』を学びながら、楽しく漢字をマスターしていきましょう。
キリン(麒麟)
首と足がスラッと長く、高い樹の葉をむしゃむしゃと食べる動物園の人気者「キリン」。
世界的に見るとキリンは、英名の「ジラフ(Giraffe)」の名で呼ばれることが多いですが、日本ではなぜか「キリン」という呼び方で親しまれています。
「キリン」という呼び名は、中国の神話に登場する霊獣「麒麟(きりん)※1」に由来するもので、次のような歴史的経緯があります。
かつての中国(明朝)の武将・鄭和(ていわ)※2が、アフリカの航海の途中で入手したジラフを永楽帝(えいらくてい)※3に差し出す際、ジラフが地元の人から「qiri」と呼ばれていたことにちなんで、音の響きが近い「麒麟(qirin)」と命名して献上。
その後1907年に、ジラフが上野動物園に来日し、鄭和の話を聞いた当時の園長・石川千代松がそれに倣って「キリン」と名付けたため、日本では「キリン」の名が広く浸透しているのです。
(※1)麒麟(きりん)・・聖人が現れる前兆として出現する神話上の霊獣で、「鹿に似た姿」「牛のような尾」「馬のような蹄」「頭の上の角」「5色に輝く体毛」といった特徴を持つ。某有名ビール会社の商標にもなっている。
(※2)鄭和(ていわ)【1371-1434頃】・・中国・明の武将。イスラム教徒。永楽帝の命を受け、大船隊を指揮して7回にわたって南海(東南アジア・インド・アフリカ東海岸)に遠征した。
(※3)永楽帝(えいらくてい)【1360-1424】・・中国・明の第3代皇帝。クーデターを起こして甥の建文帝を倒し即位。中央集権体制を強化し、首都を南京から北京に移した。ベトナム出兵やモンゴル遠征、南海大遠征など積極的な対外政策を行ったことで知られる。
■豆知識①『キリンの睡眠時間』
キリンの睡眠時間は何と20分!キリンをはじめとする草食動物は、食事(草の消化)に時間がかかり、天敵を常に警戒しなければならないので、ほとんど寝ることがないのです。
ラクダ(駱駝)
砂漠の上で荷物を背負って歩くイメージがある「ラクダ」は、かつて日本では「たく駝」と呼ばれていました。
「たく」は「袋」という意味で、背中のコブが袋に似ていて、いつも袋を背負っていることにちなんだものです。その後、中国読みの「駱駝(ルオトゥオ)」が伝わり、日本もそれに倣って呼び名を変化させることになりました。
ちなみに「駱」は「黒いたてがみの白馬」、「駝」は「家畜に荷物を背負わせること」を表し、「駱駝」で「荷物を運ぶ馬のような動物」の意味になります。
■豆知識②『ラクダのコブの中身は?』
コブの中には約50kgもの「脂肪」が蓄えられていて、それをエネルギーに変えることで、ラクダは食料のない過酷な環境で何日も生き抜いています。ちなみに、砂漠に水はほとんどありませんが、ラクダは一気飲みした大量の水を血液に吸収させて身体に循環させているので、何日も水なしで生きることが可能です。
カバ(河馬)
1日の大半を水の中で過ごす「カバ」は、水面に少しだけ顔を出す習性を持ち、その姿から、かつてのナイル川流域では、「ヒポポタマス(hippopotamus)」(=ラテン語で「川の馬」という意味)と呼ばれていました。
日本で「カバ」の名が広まったのは近代で、上記のラテン語をそのまま直訳して「河馬(カバ)」になったと言われています。
ちなみに、馬のように見えないカバが「川の馬」と呼ばれているのは、産まれたばかりのカバの顔が「馬」に似ていて、水中で「馬」のように軽々と動くからです。
■豆知識③『カバヤ食品の社名の由来』
「ジューCラムネ」で有名なお菓子メーカー「カバヤ食品」。社名のカバは、動物の「カバ」に由来するもので、1946年創業時、カバには「おとなしくて平和を愛する」というイメージがあり、平和な社会の実現と、カバの大きな口に入るくらいたくさん食べられる時代が来ることを願って、社名に「カバ」の名を取り入れたそうです。
カンガルー(袋鼠・長尾驢)
オーストラリアに生息し、お腹の袋に赤ちゃんを入れてピョンピョン跳ね回る有袋類の「カンガルー」。
「カンガルー」の一部は「ネズミカンガルー科」に分類され、そこから袋を持つネズミ(鼠)という意味で「袋鼠」の漢字が当てられました。
他にも、尻尾が長く、ロバ(驢馬)のような顔立ちをしていることにちなんで「長尾驢」と呼んだり、読みにそのまま漢字を当てて「更格驢」と表記したりもします。
「カンガルー」の由来・語源
オーストラリアの原住民族のアボリジニーが「カンガルー」のことを「Gangrru(ガングルー【=飛び跳ねるもの】)」と呼んでいて、18世紀にオーストラリアを訪れたイギリスのクック船長が、彼らの言葉を聞いて「カンガルー」と名付けたと言われています。
■豆知識④『カンガルー・ワラビー・ワラルーの違い』
「カンガルー」「ワラビー」「ワラルー」のいずれもが、カンガルー科に分類され、生物学上はどれも違いはありません。一般的にはその大きさで呼び分けされていて、大型のものを「カンガルー」、中型のものを「ワラルー」、小型のものを「ワラビー」と言います。
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それぞれの実際のサイズは以下のとおり。
◯ワラビー▶25cm~(体重25kg以下)
◯ワラルー▶75cm~
◯カンガルー▶115~160cm
パンダ(大熊猫)
上野動物園のシャオシャオ・レイレイ(※2)の誕生で、近年さらに人気が高まっている「パンダ」。
(※2)シャオシャオ・レイレイ・・2021年に上野動物園で生まれたジャイアントパンダの双子の赤ちゃん。オスが「シャオシャオ(暁暁)」でメスが「レイレイ(蕾蕾)」。名前の『暁』は「夜明けに光がさしこみ明るくなること」、『蕾』は「蕾(つぼみ)から美しい花が咲き、未来へとつながっていくこと」を表している。
「パンダ」は、もともとは「レーサーパンダ」のことを意味し、「レッサーパンダ」は、猫みたいな姿をしていることから「熊猫」と呼ばれていました。
後に「レッサーパンダ」と生態がよく似た「ジャイアントパンダ(いわゆるパンダ)」が発見され、両者を区別するために「レッサーパンダ」を「小熊猫」、「ジャイアントパンダ」を「大熊猫」と呼び分けることになったのです。
「パンダ」の由来・語源
読みの「パンダ」は、ネパール語で「竹を食べる者」という意味の「nigalya ponya(ネガリヤーポンヤ)」や、手のひらを意味する「panja(パンジャ)」に由来します。
■豆知識⑤『パンダの白黒模様の意味』
パンダの目の周りの黒は、もともと生活していた雪山での強い反射光を守るためのもので、白黒模様には、自分の体を竹林や雪景色にカモフラージュする役割があります。他にも、寒さに弱い手足や耳を守るために、熱吸収の良い黒い体毛に変化していったなどの説があります。
トナカイ(馴鹿)
英語圏で「Reindeer(レインディア)」、北米アラスカで「Caribou(カリブー)」と呼ばれている、サンタクロースの相棒としても有名なシカ科の「トナカイ」。
「トナカイ」は人懐っこくフレンドリーな性格で、そこから「人に馴れた鹿」という意味で「馴鹿(じゅんろく)」の漢字が当てられました。
「トナカイ」の由来・語源
カタカナ表記の「トナカイ」は、アイヌ語の「トゥナカイ(tunakay)」、もしくは「トゥナッカイ(tunaxkay)」に由来するものです。
■豆知識⑥『サンタクロースのソリを引くのはなぜトナカイ?』
一説によると、サンタの発祥である北欧の先住民族サーミ人が、トナカイにソリを引かせて長距離移動していたからだと言われています。ちなみに、ソリを引くトナカイ9頭にはそれぞれ名前が付いていて、リーダーの「ルドルフ」は、有名な童謡「赤鼻のトナカイ」の中に登場します。
シマウマ(縞馬・斑馬)
白と黒のしま模様が特徴の草食動物「シマウマ」は、名前に「馬」とついていますが、実は「ロバ」に近い存在で、体の模様が「縞(しま)」であることにちなんで「縞馬/斑馬」の漢字が当てられています。
■豆知識⑦『文房具会社「ゼブラ」の由来』
文房具会社「ZEBRA(ゼブラ)」の社名は、創業者の石川徳松氏が、「身を守るために群れをつくるシマウマ(英名:ゼブラ)」と「社員の団結力の強さ」を結びつけて考えた名前だと言われています。また、シマウマの漢字表記の「斑馬」を分解した「王+文+王+馬」にちなんで、「文房具(=文)の王様(=王)を目指す」という意味も込められています。
ナマケモノ(樹懶)
動きがとてもスローで、樹にぶら下がったままほとんど動かない「ナマケモノ」の漢字表記は「樹懶」で、これは、樹の上でものぐさそう(=懶)にしているナマケモノの様子にちなんだものです。
■豆知識⑧『ナマケモノが動かない理由』
ナマケモノが主食としているのは、中南米のジャングルに生育する毒性を持った樹木(=セクロピア)の葉で、この毒を分解して消化するためには、膨大なエネルギーが必要になります。そこでナマケモノは、体の動きを最小限に抑えてエネルギーを節約。すべてのエネルギーを食べ物の消化に費やしているのです。
サイ(犀)
硬く鋭い角が勇ましい「サイ」の漢字表記「犀」は、「会意文字(※3)」と呼ばれる文字種で、その成り立ちには次の2つの説があります。
一つは、「上部の尸+横棒4つ」が「尾」を意味していて「尾+牛」とする説。もう一つは、「尸」に「鋭い刃物」を意味する象形文字「辛」を加えて「硬く鋭い角」を表す説です。
(※3)会意文字(かいいもじ)・・象形文字や指事文字など、すでに存在する文字を組み合わせて、もとの漢字とは別の意味を表す漢字体のこと。例:人が木に寄りかかって休むことを意味する「休(人+木)」など。
■豆知識⑨『金木犀(キンモクセイ)の由来』
強い香りを放つ中国原産の植物・キンモクセイの漢字表記「金木犀」は、樹皮の外観が「犀(サイ)」の皮膚に似ていて、花が金色であることに由来するものです。金色とありますが、実際のキンモクセイの花の色は鮮やかなオレンジ色で、「金」としているのは、白い花を咲かせる「ギンモクセイ(銀木犀)」の「銀」と対比させるためだと考えられます。
リス(栗鼠)
森を棲み家とする、木の実が大好きな小動物「リス」は、齧歯(げっし)目リス科に分類され、見た目がネズミ(鼠)に似ていて、どんぐり(栗)などの木の実を常食することから、「栗鼠」の漢字が当てられています。
他にも、木登りが得意であることにちなんで「木鼠」と称したり、針葉樹林を主な生息地とすることに由来して「松鼠」と呼んだりもします。
「リス」の由来・語源
「リス」という読みは、「栗鼠」の中国読み「リッソ/リッス」が変化したものだと言われていて、他にも「栗好き(クリスキ)」の語尾が省略されて「リス」になったなどの説があります。
■豆知識⑩『リスの頬袋』
たくさん食べ物を口に入れて頬を膨らませる姿が愛らしいリス。リスには「貯食(ちょしょく)」といって、食べ物がたくさんある時にそれを頬袋に入れて運び、地面に埋めて隠す習性があり、物を運びやすいように、どんぐり6つが入るくらいに頬袋が広がる機能を持っているんです。
いかなご(玉筋魚)
「いかなごの釘煮」で有名な、和食の定番「いかなご」の漢字表記の「玉筋魚」は、姿が筋のように見え、群れる(=玉)習性があることにちなんだものです。
読みの「いかなご」は、ある人から「この稚魚は何ですか?」と尋ねられた際に、何か分からなかったので「いかなこ(=如何なる魚の子であろうか?)」と答えた、というエピソードに由来します。
ししゃも(柳葉魚)
キュウリウオ科に属する「ししゃも」は、近年、日本での漁獲量が減少していて、食卓に並ぶほとんどのものが輸入の「カラフトシシャモ」になります。
読みの「ししゃも」の由来ですが、凶作に悩むアイヌの人たちが「神さまに食べ物をお与えください」と祈ったところ、柳の葉が舞い散って魚に変わったという有名な伝説があり、その「柳の葉」のアイヌ語である「シュシュ(susu)・ハム(ham)」が「シシャモ」へと変化したと言われています。
漢字表記の「柳葉魚」は、その「シュシュ(=柳)+ハム(=葉)」にちなんだものです。
マンボウ(翻車魚)
なんとも言えないマヌケな表情と独特の形が特徴的な「マンボウ」。
漢字の「翻車(はんしゃ)」には、「水を汲み上げる機械(水車)・ひっくり返った車輪」の意味があり、水面に横になっているマンボウの姿が、ひっくり返った車輪のように見えたことから「翻車魚」の漢字が当てられました。
「マンボウ」の由来・語源
「マンボウ」の別名の「円坊鮫(まんぼうざめ)」が転じたというものや、かたちが方形(=四角形)なので、四角を意味する「満方(まんぼう)」が当てられたなど、由来には諸説あります。
シャチ(鯱)
「海のギャング」の異名を持つ「シャチ」は、実は性格がわりと大人しく、芸達者なことから、イルカ同様に水族館で人気があります。
「シャチ」は江戸時代まで「クジラ」という名で呼ばれていましたが、海外で「クジラ」と「シャチ」が区別されていることを知って、日本でも独自の呼び名(=シャチ)が付けられることになりました。
その際に当てられた漢字が「鯱」で、これには虎のように強い魚の意味が込められています。
ちなみに、名古屋城の「金のシャチホコ」で有名な想像上の生物「シャチホコ(※4)」も同じ漢字「鯱」が当てられていて、順番で言うと、先に「シャチホコ」が「鯱」と表記され、後に「シャチ」が「鯱」と表記されるようになったと言われています。
(※4)シャチホコ(鯱)・・中国で生まれた、頭が虎で胴体が魚の想像上の生き物。天に向かって尾が鉾(ほこ)のようにそそり立っていることから「シャチホコ」と呼ばれている。
「シャチ」の由来・語源
シャチの背びれが、逆さになった鉾(=叉)に似ていることから「サカマタ(逆叉)」と呼ばれるようになり、それが「サカタチ」⇨「シャタチ」と変化して、今の「シャチ」になったと考えられています。
■豆知識⑪『印鑑のシャチハタの由来』
シャチハタを作っている会社の本社が名古屋城の近くにあり、名古屋城のシンボルである「金のシャチホコ」が描かれた『旗(ハタ)』を会社のマークに使っていたことがその名の由来です。
クラゲ(海月・水母)
ふわふわと漂う、どこか幻想的な見た目の「クラゲ」の漢字表記「海月」は、海に浮かぶ姿が海面に映り込む月のように見えたことに由来するものです。
他にも、中国の書物『博物誌』で「目の見えないクラゲがエビに付き従って行動した」と記載されていたことにちなんで、「水母」(=クラゲとエビを母子に見立てたもの)と表記する場合もあります。
「クラゲ」の由来・語源
読みの由来には、クラゲに眼がないことから、眼が見えない=暗気(くらげ)となった説や、「輪笥(くるげ)」という「丸い容れ物」に見た目が似ているからなど、諸説あります。
■豆知識⑫『クラゲには脳がない?』
クラゲには「脳」と呼ばれる器官がなく、代わりに「散在神経」と呼ばれる神経が体中に張りめぐらされています。クラゲは、この神経の反射だけで動いていて、同様の特徴を持つ生き物としては、ウニ・ヒトデ・イソギンチャクなどがあげられます。
ヒトデ(海星)
海辺に散りばめれた星のような姿をした「ヒトデ」の漢字表記「海星」は、ヒトデの外観が星に見えることに由来するもので、こういった発想は外国語においても顕著に見られます。
たとえば英語では「sutafish(星の魚)もしくは、seastar(海の星)」と呼ばれていて、フランス語では「etoiledemer(海の星)」、ドイツ語では「seestene(海の星)」と称されています。
「ヒトデ」の由来・語源
5本の腕を放射状に伸ばした様子が「人の手」に見えることから「ヒトノテ」と呼ばれるようになり、それが「ヒトデ」に変化したと言われています。
イルカ(海豚)
水族館の人気者の「イルカ」は、鳴き声が豚に似ていることにちなんで「海豚」と漢字表記されていて、中国においては「海猪・江豚」の名で呼ばれています。
また、読みの「イルカ」は、魚のような食用獣という意味の「イル・カ(イル=魚、カ=食用獣)」が転じたものだと言われています。
■豆知識⑬『イルカの睡眠』
肺呼吸のイルカは、定期的に水面に出て呼吸をする必要があり、水中で寝てしまうと呼吸ができなくなって死んでしまいます。そのためイルカは、左右の脳を交互に眠らせ(=半球睡眠)、泳ぎながら睡眠をとるようにしているのです。
オットセイ(膃肭臍)
アシカより小型で、ビロードのような産毛で覆われた「オットセイ」は、耳の後ろに大きめの「耳介(耳たぶ)」があるのが特徴です。
オットセイのアイヌ語「オンネップ(onnep)」が中国で「膃肭」と表記されていて、オットセイの「臍(へそ)」が漢方薬として使用されていたことにちなんで、「膃肭臍」の漢字が当てられています。
「オットセイ」の由来・語源
読みの「オットセイ」は、「膃肭臍」の漢字読みである「オントツセイ」が変化したものです。
アシカ(海驢)
水族館のショーでお馴染みの「アシカ」は、好奇心が旺盛で頭がよく、目の後ろにはオットセイより小さな「耳介」があります。
読みの「アシカ」は、葦(あし)の生えるところに生息する鹿という意味の「葦鹿(=アシシカ)」、もしくは、海に住む鹿を意味する「海鹿(=アマシカ)」にちなんだもので、「鹿」を用いているのは、アシカの外見が角のないメスの鹿に似ているからです。
漢字表記の「海驢」は、オットセイの見た目がロバ(=驢)に似ていることに由来します。
セイウチ(海象)
巨大な体と長い牙が特徴の「セイウチ」は、皮膚が分厚くて牙があるところが「象」に似ていることから、漢字で「海象」と表記されています。
読みの「セイウチ」は、ロシア語でトド・アシカを意味する「sivuch(シヴーチ)」に由来するものです。
アザラシ(海豹)
脂肪たっぷりのまんまるとした体が特徴の「アザラシ」は、体にある模様が豹(ヒョウ)柄に似ていることにちなんで「海豹」の漢字が当てられています。
日本では、ゴマのような斑点がある「ゴマフアザラシ」が有名で、アザラシの赤ちゃんは、氷の上で身を隠すためにふわふわの白い体毛で覆われています。
「アザラシ」の由来・語源
読みの「アザラシ」は、あざのある獣(痣=アザ、の=ラ、獣=シ)に由来するものです。
■豆知識⑭『アザラシ、セイウチ、アシカ、オットセイの見分け方』
外見がよく似ているアシカ、アザラシなどの海に生息するほ乳類、いわゆる「海獣」は、次のような特徴で見分けることができます。
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●アザラシ・・前肢で上体を支えられないため、這って移動する。
●セイウチ・・口周りにヒゲが密集していて牙がある。皮膚がたるんでシワが寄っている。
●アシカ・・耳たぶ(耳介)があり、前肢で上体を起こして後肢を使って歩く。
●オットセイ・・アシカより耳介が長く小型。ふさふさした毛で覆われている。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
一般的な漢字の勉強法では、一問一答で丸暗記することが多いですが、そうやって覚えたものは長く記憶に残らないと言われています。
なので、多少時間がかかっても、その漢字があてられた由来・背景をきちんと調べて、記憶の定着率を高められるよう工夫したいところです。
今回ご紹介した「動物編」以外に、「植物編」や「食べ物編」などの記事も投稿しています。興味のある方は下記リンクも合わせてご参照ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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