【身の回りのモノ編】由来・語源で覚える難読漢字 一覧|難しい漢字の成り立ちを知ろう

机に広げられた分厚い本難読漢字・旧国名

 こんにちは、

 りんとちゃーです。

普段目にする機会の多い、家具や小物・衣服などの「身の回りにある物(日用品)」。その中には、読み方の分かりにくい難読漢字が数多く存在します。

以下の15個の漢字、皆さんはいくつ読めますか?

難読漢字一覧表(身の回りの物・日用品)

読み方の正解も含め、記事では以下のことをまとめています。

身の回りの物(日用品)の難読漢字の簡単な説明
漢字表記の由来・語源や豆知識など

『日用品の難読漢字』の由来や背景を学びながら、楽しく漢字をマスターしていきましょう。




達磨(だるま)

だるまの目入れ

縁起物として親しまれる、赤くてどこか愛嬌ある風体の「達磨(だるま)」

そのモデルとなったのは、インドから中国に仏教を伝えた禅宗の祖師・達磨大師(だるまたいし)で、彼の「面壁九年の伝説」(壁に向かって9年間座禅を続けて、手足が腐ったという逸話)にちなんで、実際のだるまにも手足がついていません。

ちなみに、だるまの赤色には魔除けの効果があり、災いや病気から身を守る意味で広く用いられています。

■豆知識①『だるまの目入れ』


「だるまの目入れ」とは、願い事をするときに片方の目に書き込み、願いが叶ったらもう片方の目を書き込むというもので、その起源は「群馬の養蚕(ようさん)農家」の風習にあります。

 

だるま発祥の地である群馬県では「養蚕」がとても盛んで、蚕(かいこ)が春に良い繭(まゆ)をつくれば片目を書き込み、秋にも良い繭をつくればもう一方の目にも書き入れるという風習がありました。これが全国に広まって、現在の「だるまの目入れ」へと変化したと考えられています。

炬燵、火燵(こたつ)

みかんを食べながらこたつで暖を

日本に古くからある暖房器具のひとつである「炬燵、火燵(こたつ)」は、エアコンやストーブ、電気カーペットなどが普及した今でも多くの家庭で使われる、冬の定番アイテムです。

その語源となったのは「火榻子」で、これは、こたつの櫓(やぐら)部分の形状が、牛車の乗り降りの際に使う踏み台を意味する「榻(しじ)」に似ていることを由来にしてできた中国の言葉です。

和名の「こたつ」は、この「火榻子」の中国読みである「くゎたふし」が変化したもので、その音に当てはめた漢字が「炬燵、火燵」になります。

箪笥(タンス)

引き出しの空いた箪笥(タンス)

「箪笥(タンス)」とは、衣服などを収納・保管するための引き出し式の箱状の家具のことで、「箪」「丸い米びつ」「笥」「四角い箱」を意味し、もともとは「担子」と表記し、持ち運び可能な小さな箱のことを指していました。

それが後に大型のものへと変化していき、引き出し式のタンスの登場を境にして、「箪笥」という漢字にすり替わったと言われています。

■豆知識②『箪笥(タンス)の数え方』


「箪笥(タンス)」は特殊な数え方をすることでも知られており、「一棹(さお)、二棹」といったふうに数えます。これは、当時(江戸時代の頃)のタンスには、持ち運びできるように上部に金属金具がついていて、そこに「棹(さお)」を通して運んでいたことに由来します。

猪口(ちょこ)

おちょこととっくり

日本酒をちびちびと飲むための小さな器である「お猪口(ちょこ)」

「お猪口(ちょこ)」は、もともと「ちょく」と呼ばれていて、その語源には次の3つの説があります。

①少しを意味する「ちょこっと」や、飾り気がない・安直を意味する「直(ちょく)」に由来
②中国での盃(さかずき)の読みである「チョング(chong)」がなまったもの
③江戸時代に、酒の肴を盛るための陶製の器を「猪口(ちょく)」と呼んでいたことから

 ぐいぐい飲める

 大きめの器は

「ぐい呑み」と呼ぶよ。




薬缶(やかん)

蒸気吹き出るやかん

「薬缶(やかん)」とは、湯沸かしに用いられる鍋・アルミなどで作られた道具のことで、英名では「ケトル(kettle)」と言います。

もともとは、煎じ薬を煮出すための深鍋として使われていて、当時は「薬鑵(やくくわん)」と呼ばれていました。(※鑵(くわん)とは水を汲む器のこと)

この「やくくわん」が「やかん」へと変化し、現在の「薬缶」という漢字が当てられたと考えられています。

急須(きゅうす)

緑茶を淹れる黒い急須

茶を煎じ出して注ぎ入れる、取っ手のついた小さな容器である「急須(きゅうす)」

「急」「差し迫った」「須」「もちいる」を表す言葉で、「急須」「急な用に応じてもちいるもの」という意味になります。

お茶は本来、飲むまでに時間のかかるものですが、中国でお酒を温めるために使われていた注ぎ口のある道具を用いると素早く淹れることができたため、この道具のことを「急須」と名付けて使用するようになったと言われています。

盥(たらい)

トマトの入った木桶(たらい)

「盥(たらい)」とは、水や湯を入れて洗顔・洗濯をする際に用いる円形の平たい桶のことで、木製・金属製・プラスチック製などさまざまな種類があり、時代とともにその大きさも変化してきました。

漢字の「盥」の「水」の両側は「手」を表していて、両手ですくった手洗い用の水を、下の皿(たらい)が受け止めている様子を模したものだとされています。

ちなみに、和名の「たらい」は、手を洗うための桶を意味する「てあらい」が縮まって「たらい」となったと言う説に由来します。

俎板(まないた)

野菜と包丁と木製まな板

料理をする人なら日常的に使用する「まな板」

漢字で書くと「俎板」となり、「俎」は中国語で「魚や肉を積み重ねたもの、肉を調理する台」を意味します。これを由来にして、日本でも食材を調理する台のことを「俎板」と漢字表記するようになったと考えられています。

■豆知識③『和名「まな板」の由来・語源』


かつて、江戸時代の人々は魚のことを「な(魚)」と呼んでいました。しかし、野菜も同じように「な(菜)」と呼んでいたため、両者の混同を防ぐために、魚の「な(魚)」の方に接頭語の「ま(真)」をつけて「まな(真魚)」と呼ぶようにしたのだそうです。つまり「まな板」とは、この「まな(真魚)」を捌(さば)くための板という意味になります。

卓袱台(ちゃぶだい)

レトロな装いのちゃぶだい

足の折りたためる四本脚の低い食卓である「卓袱台(ちゃぶだい)」

中国では、料理を食べる際に使用する食事台のことを「卓袱(しっぽく)」と呼んでいて、それを引用して日本でも「卓袱台」と漢字表記するようになったと考えられています。

他にも、ご飯を食べることを意味する「吃飯(チャフン)」からきたというものや、中国からアメリカに広まった料理「チョプスイ(Chop Sui)」に由来するなど、さまざまな説があります。

爪楊枝(つまようじ)

つまようじの束

串や箸ほど長くない、先の尖った木製の細い棒である「爪楊枝(つまようじ)」

もともとは、歯垢をとり歯を清潔にするための仏教用具として使用されていて、「房楊枝・総楊枝(ふさようじ)」と呼ばれていました。

「楊枝(ようじ)」とは、素材として用いられていた「楊柳(=やなぎ)」のことで、先端を叩いて房のようにしていたことが「房楊枝」の名の語源になります。

この「房楊枝」が、時とともに先端が尖ったものへと変化していき、「爪先の代わりに使うもの」という意味を含めて、今の「爪楊枝」になったと考えられています。

■豆知識④『つまようじの溝(みぞ)』


先端の反対側にある溝は、製造の過程で焦げてしまった部分をごまかす目的で作られたもので、「こけし」に似せて削られています。




煙管(キセル)

金ピカのキセル

かつての日本における喫煙道具の「煙管(キセル)」

西洋では「パイプ」と呼ばれ、その語源は、カンボジア語で「管」を意味する「クセル(kshier)」にあります。

■豆知識⑤『不正乗車「キセル」の由来』


「キセル」は、広義では鉄道の不正乗車全般を示しますが、本来の意味では、入るときと出るときはお金を使うけど、中間では使わない不正乗車のことを指します。この乗車における特徴が、吸口とタバコをのせる部分だけ金属でできている煙管(キセル)の構造とよく似ているために、「キセル」と呼ばれるようになったと言われています。

燐寸(マッチ)

マッチ箱とマッチ

木でできた軸の先端の赤い部分を、箱にこすり合わせて火をつける「燐寸(マッチ)」

マッチの先端には発火点の低い物質が、箱の側面にはガラスの欠片が塗りつけられていて、この両者をこすり合わせることで高い摩擦熱が発生し、火がつきます。

ちなみに、かつては先端に可燃物質である「燐(りん)」の一種が塗りつけられていて、そこから「燐寸」という漢字が当てられたと言われています。

■豆知識⑥『「マッチ」の語源』


1800年にイギリスの薬剤師がマッチを発明した当初は、「MXYA」(=ラテン語でロウソクの芯という意味)という名で呼ばれていましたが、後に英語の「MATCH」へと変化し、これが日本での呼び名「マッチ」の語源になったと考えられています。

螺子(ねじ)

いろんな種類のねじ

「螺子(ねじ)」は、モノを固定する際に用いる工具で、螺旋(らせん)状の溝があるのが特徴です。

「ねじ」という読みは、動詞の「捻じる、捩じる」の連用形が名詞化したもので、螺旋状の溝があることから、漢字では「螺子」と表記します。

■豆知識⑦『「ボルト」「ビス」との違い』


「ネジ」と似たものに「ボルト」や「ビス」がありますが、「ボルト」は、ナットと組んで使われるおねじの総称で、ナットとは「めねじ」のこと。「ビス(vise)」は、ぶどうの蔦(つた)をあらわすラテン語「vitis」が語源になった言葉で、一般的に「小ねじ」のことを指します。

半纏、袢纏(はんてん)/法被(はっぴ)

ハンガーにかけられたはんてん

江戸時代に庶民が羽織の代わりに着ていた防寒着である「半纏(はんてん)」は、羽織と違って「胸紐(むなひも)」や「襠(まち)」がないのが特徴です。

袖丈が半分しかないために「半丁(はんてん)」とも呼ばれていて、それに「纏(まと)う」という意味を持つ「纏(てん)」が当てられて「半纏」となりました。

ちなみに、屋号や紋などが入っている「半纏」のことを「印半纏(しるしはんてん)」と言い、こちらは「法被(はっぴ)」と呼ばれることもあります。

ただし一般的には、「法被」も「半纏」も同義語として扱われ、明確に区別することはありません。

■豆知識⑧『法被(はっぴ)の由来・語源』


平安時代の皇族や公家が着ていた束帯の下着のことを「半臂(はんぴ)」と言い、それが語源になったのではないかと言われています。




おわりに

いかがでしたでしょうか。

漢字の勉強では、単に丸暗記するよりも、その漢字が当てられた由来・背景をきちんと調べて覚えたほうが長く記憶に残り、より効率的に学習することができます。

今回の「身の回りの物編」以外にも、「動物編」「植物編」などの記事も投稿しています。興味のある方はそちらも合わせてご拝読ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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