【花札3月】「桜」と短冊「みよしの」の意味|ソメイヨシノは植木屋生まれ

花札

 こんにちは、

 りんとちゃーです。

花札の3月札に描かれている「桜」と短冊の「みよしの」

花札3月札4枚

「みよしの」は、桜の名所である奈良県の吉野に美称の接頭語「み」をつけた言葉で、その由来は後鳥羽天皇の和歌にあります。

記事では以下のことをまとめています。

「ソメイヨシノ」の出生の秘密
街で見られる「ソメイヨシノ」
短冊札「みよしの」の由来である後鳥羽天皇の和歌について

花見の季節までに桜の雑学知識を身につけて、宴の席で自慢しちゃいましょう。




植木屋生まれの「ソメイヨシノ」

艶美に咲き誇る桜の花

ヒマラヤ原産でバラ科サクラ属の桜は、日本においては主に、山野に自生する「山桜」と品種改良でつくられた「里桜」に二分されます。

吉野山の桜は野生種の「山桜」で、見た目は「里桜」の「ソメイヨシノ(染井吉野)」にそっくりですが、開花と同時に葉が出て、散る時期が個体ごとに差があるので、「ソメイヨシノ」とは異なります。

「ソメイヨシノ」は日本の植樹の8割を占める代表的桜で、幕末の頃に、江戸の染井村の植木屋の伊藤伊兵衛政武が「オオシマザクラ」「エドヒガシザクラ」を交配して生み出しました。

ちなみに、名前に「ヨシノ(吉野)」とついていますが、実際に奈良県の吉野地方と植木屋に直接の関係があったわけではなく、桜の名所である「吉野」をつければ、たくさんの人が買ってくれるだろうと思って名前に取り入れたと言われています。

 いわゆる「吉野」の

 ネームバリューだね!

街で見られる桜はすべてクローン!?

赤く恥じらうさくらんぼの実

開発された「ソメイヨシノ」は、花づきが良く見た目も華やか、しかも成長が早くて10年で立派な木になることから、理想的な桜として明治政府に高く評価されました。

そこで、政府はこの「ソメイヨシノ」を日本各地に植樹しようと考えるのですが、桜には自らの花粉だけでは種をつくることができない性質、いわゆる「自家不合和性」があるため、一本しかない「ソメイヨシノ」では子孫をつくることができません。

そこで注目されたのが、接ぎ木によって「クローン(複製)」をつくるという技術。

実は、日本各地の公園や学校で見られる「ソメイヨシノ」は、すべてこの接ぎ木の技術によって作られたクローン桜で、まったく同じ遺伝子を持っています。

そのため、同じ地域にある桜は、まるで口裏を合わせたかのように同時に開花するのです。

ちなみに、同じクローンの「ソメイヨシノ」ばかりが植樹された場所では他の花粉を受粉できないので、当然のことながら桜の実である「さくらんぼ」は実りません。(※野生種の山桜はさくらんぼが実ります。)

 だから公園の桜には 

さくらんぼ」が

 ついてないんだね。




短冊札「みよしの」の由来

吹き込む風によって淡白く散る桜吹雪

短冊札に描かれている「みよしの」の由来になったのが、後鳥羽天皇の和歌で、京都の四天王院の襖に描かれた絵を題材にして詠まれた歌だと言われています。

『み吉野の 高嶺の桜 散りにけり 嵐も白き 春のあけぼの』 ――後鳥羽天皇(新古今和歌集133)

【訳】ほのかに高嶺が浮かび出るこの春の夜明け前、吉野山の桜はどうやら散ってしまったようだな。なぜって、舞い散った桜の花びらで、吹き下ろす山風が真っ白に染まっているからさ。

後鳥羽天皇(1180~1239)は鎌倉初期の頃の天皇で、承久の乱(1221)による倒幕の企てで隠岐に流されたことでも有名です。また、和歌の才にも秀でていて、自らが下命した「新古今和歌集」の撰者として藤原定家らを任命したことでも知られています。

■豆知識「あけぼの・しののめ・あかつき」


後鳥羽天皇の和歌に出てくる「曙(あけぼの)」は「夜明け前」を示しますが、似たような言葉に「暁(あかつき)」「東雲(しののめ)」というものがあります。以下に、それぞれの言葉の違いをまとめておきます。

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暁(あかつき) ・・夜半過ぎから夜明け前のまだ暗い時間帯。

東雲(しののめ) ・・東の空が薄く明るむ時間帯、暁の終わりあたり。

曙(あけぼの) ・・日の出前のほのかに明るんだ時間帯。

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※時間で考えると、「暁(あかつき)東雲(しののめ)曙(あけぼの)」の順に朝に近づいていくことになります。

 時間を細かく分けて 

 表現するなんて!

 日本人は繊細ね。




おわりに

いかがでしたでしょうか。

では、内容をおさらいしましょう。

「ソメイヨシノ」は、江戸の染井村の植木屋で誕生した。

接ぎ木の技術を利用して日本各地に「ソメイヨシノ」を植樹したので、街なかで見られる桜はすべてクローン桜である。

短冊札に描かれている「みよしの」の文字の由来は、後鳥羽天皇の和歌にある。

「ソメイヨシノ」がクローン桜だというのは割と有名な話なので、雑学好きの方はご存知だったかもしれません。

もうすぐ花見の季節。まだコロナ禍はおさまっていませんので、宴の席を開く際にはソーシャルディスタンスを心がけてくださいね。

 最後までお読みいただき
 ありがとうございました 




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