【花札4月】優美さと気品さを備えし植物「藤(ふじ)」|マメ科植物に学ぶマメ知識

花札

 こんちにちは、

 りんとちゃーです。

たおやかで良い香りを放ち、木に巻きつく姿に、愛する男性を慕って離れない女性を想起してしまう「藤(ふじ)」

花札4月札「藤にほととぎす」4枚

花札の中で「黒豆」と表されるくらい濃い色の花を咲かせる「藤」は、これからの春の時期に日本全国で鑑賞することができます。

また、人気アニメ「鬼滅の刃」の物語の中で、鬼が嫌う特別な植物として登場したこともあってか、「藤」の花にあらためて興味・関心を持つようになった方も多いようです。

そんな不思議な魅力のある「藤」について、以下のことを記事にまとめました。

藤の生態と特徴、ノダフジとヤマフジの違い
藤の名前と花言葉の由来
藤をはじめとするマメ科植物の持つ毒性について

それでは、マメ科ツル属に分類される「藤」の『マメ』知識を順に学んでいきましょう。




藤の特徴

あでやかに垂れ下がる藤の花

優美さと気品さを感じ、うす紫の花が特徴的なマメ科ツル性植物の「藤(ふじ)」

その花序は長くしだれて20~80cmにもなり、花の色である「藤色(ふじいろ)」は色名の由来にもなっています。

また、「藤」は縁起物の木としても有名で、樹齢がとても長く、数百年のものから千年を超える長寿の木もなかには存在します。

ちなみに、原産国は日本で、日本固有種は「フジ(別名:ノダフジ)」「ヤマフジ(別名:ノフジ)」の2種です。

両者の違いをまとめると以下のようになります。

フジ(ノダフジ)・・近畿より西部の西日本に自生。淡いうす紫色の花を咲かせ、その花穂は長くて垂れ下がる。ツルの巻き方は右巻き
ヤマフジ(ノフジ)・・北海道以外の全域に自生。濃い紫の花を咲かせ、花穂は短くずんぐり型。ツルの巻き方は左巻き

ここで言う「右巻き」「左巻き」は、植物を上から見下ろしたときのツルの巻き方をあらわしているのですが、実はいうと厳密な定義がありません。そのため、本によっては逆に表記している場合があります。

実際、学校の授業では、かつて「左巻き」の植物だと教えられていたアサガオを、今では「右巻き」の植物だと教わるそうです。これは、現在では「上から見下ろしたときの巻き方」ではなく、「根本から先端を見上げたときのツルの巻く方向」を見るのが一般的だからです。

そんな「藤」の開花時期は4月下旬~5月上旬と、まさにこれからが見頃。

日本各地で「藤棚」や「藤トンネル」を見ることができるので、ぜひ足を運んでその華やかで幻想美ある姿を鑑賞したいところです。

■豆知識①「藤棚(ふじだな)」


藤のツルをはわせて、垂れ下がる藤の花を鑑賞できるようにした棚のこと「藤棚」と呼び、日当たりの良い公園や庭園などに設置されています。

また、観賞用以外にも、木陰を作る目的で設置されることもあります。

言葉の藤

気品よく咲き誇る藤の花

「藤」の表記名をまとめると以下のようになります。

■学名:Wisteria floribunda
■和名:藤(フジ)
■別名:野田藤(ノダフジ)
■英名:Japanese wisteria




名前の由来

「藤」の名前の由来には諸説あって、これといった定説はないのですが、一般的なものは次の2つだと言われています。

中国名のシナフジ説 ・・シナフジを漢字にすると「紫藤」となり、ここから「紫」がとれて、今でいう「藤」になったという説。
フキチリ説 ・・風に吹かれて散る花のことを「フキチリ(吹散)」と呼び、これが略されて「フジ」になったという説。

ちなみに、「藤」の学名の「Wisteria(ウィステリア)」は、アメリカの解剖学者カスパール・ウィスター(Caspar Wistar)の名前からとったもので、フジの別名である「野田藤(ノダフジ)」はフジの名所である大阪市福島区野田の地名が由来です。

花言葉

「藤」の花言葉には次のようなものがあります。

花言葉

歓迎、優しさ、佳客、恋に酔う、決して離れない、忠実

それぞれの言葉には由来があって、「歓迎・優しさ・佳客」は、藤の花が頭を下げているように見えることから、「恋に酔う」は、源氏物語の恋に陶酔する藤壺を由来として、「決して離れない・忠実」は、藤のツルが藤棚にしっかりと巻きつくところからきています。

ちなみに、最後の藤の巻きつく習性に関しては、「一度巻き付いたら二度と離れない」というように執着・強い愛情の象徴と捉えられることもあり、場合によってはネガティブな意味合いを持ちます。

藤の毒性

かごからこぼれた白いインゲン豆

アニメ「鬼滅の刃」において、鬼よけに使ったり、その毒で鬼を退治したりと、鬼が嫌う特別な植物として登場する「藤(ふじ)」。

発音が「不二」「不死」に通ずることから、「藤」は昔から魔除けの力がある植物だと考えられていて、さらにマメ科の植物なので、その花の種子には実際にがあります。

大豆をはじめとするマメ科の植物には、「レクチン」という有毒成分が含まれていて、多量に食べると吐き気や頭痛、めまいの症状があらわれ、重症化すると胃腸炎を引き起こします。

ただ、豆製品は通常、加熱して食するものなので、一般的には無毒化されて問題になることはありません。

しかし、このことを知らずに生の豆を多量に食べて中毒症状になるケースもなかにはあるので、大豆や枝豆・インゲン豆などを食べる際には、きちんと火が通っているか確認するようにしてください。

■豆知識②『レクチン』


「レクチン」とはタンパク質の一種で、細胞の表面の糖鎖に結合しやすいタンパク質の総称のことを指します。この「レクチン」は、すべての動植物に何らかのかたちで含まれているものですが、特定の植物の「レクチン」には、人間の身体へ害を及ぼす作用があると考えられています。

 

身体に悪影響がある「レクチン」を含むと言われている食材には、豆類(大豆、インゲン豆など)やナス科野菜(ナス、トマト、ジャガイモ)などが挙げられます。




おわりに

いかがでしたでしょうか。

では、最後に内容をおさらいしましょう。

日本に生息するマメ科の藤の固有種は「フジ(ノダフジ)」「ヤマフジ(ノフジ)」で、両者はツルの巻き方(右巻きか左巻きか)で見分けられる。
藤の名前の由来として有力なのは、中国名の「シナフジ(紫藤)」と、風に散るという意味の「フキチリ(吹散)」で、花言葉には藤の習性をもとにしてついたものが多い。
藤をはじめとするマメ科植物には「レクチン」という毒性分が含まれ、生のものを多量に食べると中毒症状を起こす。

これからがちょうど開花時期の藤の花は、全国各地で見ることができ、藤の名所と言われるところでは、「藤まつり」という花のおまつりが開催されています。

特に、夜間にライトアップされた藤は幻想的な美しさがあっておすすめなので、ゴールデンウィークなどに、各地のスポットへお出かけしてみてはいかがでしょうか。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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