【花札4月】札にみるホトトギスの雑学|声美しき夏鳥の漢字表記と和歌・俳句

花札

 こんにちは、

 りんとちゃーです。

花札4月札の絵柄として描かれている「ホトトギス」

花札4月札「藤にほととぎす」

その鳴き声の美しさから「日本三鳴鳥」の一つとしても数えられ、「種間托卵」という一風変わった習性を持っています。

記事では、以下のことをまとめています。

ホトトギスの外観的特徴や托卵の習性
漢字表記の仕方と詠まれている和歌・俳句

日本を代表する夏の鳥である「ホトトギス」の雑学を一緒に学んでいきましょう。




ホトトギスの鳴き声と見た目

周囲を伺うホトトギス

カッコウ目カッコウ科の鳥である「ホトトギス」は、そのさえずりの美しさから、オオルリ・コマドリとともに、「日本三鳴鳥」の一つに数えらています。

またその鳴き声の表し方は、「本尊かけたか」「テッペンカケタカ」「特許許可局」など地域によってばらばらで、美しいと言うよりはどこかユニークさを感じる鳴き方でもあります。

 ぼくの鳴き声は

 こんなのだよ↓↓

 

ちなみに外観は、黒と灰色と白を基調としたモノクロカラーで、目のまわりに黄色いアイリングがあるのが特徴です。

5月中頃に渡ってくることから「夏鳥」とも呼ばれる「ホトトギス」は、「托卵(たくらん)」という少し変わった習性を持っています。

では、次項でその「托卵」について詳しく見ていくことにしましょう。

ホトトギスの育ての親はウグイス

巣の中の2つの卵

「托卵(たくらん)」とは、他の生物に自分の子どもを育てさせる習性のことで、同種の別の親に自分の子どもを育てさせる「種内托卵」と、異なる種の親に自分の子どもを托す「種間托卵」の2種類があります。

ホトトギスの「托卵」はこの「種間托卵」で、ウグイスの巣に自分の卵を産んで、ウグイスに子どもを育てさせます。

つまり、ホトトギスの子どもの育ての親はウグイスになるのです。

ちなみに、托卵されたホトトギスの卵はウグイスの卵より先にかえり、産まれたホトトギスの子どもは、まわりのウグイスの卵を捨ててしまいます。

結局ウグイスは、ホトトギスの子どもを自分の子どもだと思い込んで世話をすることになります。




ホトトギスの漢字表記

正岡子規の横顔写真
出典:「正岡子規」Wikipediaより

「ホトトギス」を意味する表記は20種類以上あります。ここでは、その中の代表的な漢字表記3つを紹介したいと思います。

時鳥

毎年同じ時期(田植えをする頃)にやってくるので、時を告げる鳥という意味でこの名前がつきました。

同じような意味合いで、「勧農(かんのう)鳥」や「早苗(さなえ)鳥」とも呼ばれます。

不如帰

中国の「杜宇」という王が、ある時、悪行をおかしたという理由で王位の座を退位させられます。その後、彼は復位を強く願うのですが、まったく聞き入れてもらえず、なくなく国を離れることになります。

その時に彼が嘆きながら「国へ帰ることができない」と言ったことが「不如帰」の由来になっています。

子規

「不如帰」という言葉が、ふるさとを離れた旅人に「帰心」を思い起こさせることから、「不如帰」⇨「思帰(しき)」に変化し、さらにそれが転じて「子規(しき)」となりました。

正岡子規の名前の「子規」もこの異称からとったもので、結核による吐血で苦しむ自身の姿を、血を吐いたような赤い口のホトトギスに重ね合わせたと言われています。

ホトトギスの和歌と俳句

明け方に空に淡く光るお月さま

ホトトギスが詠まれた和歌や俳句は多数ありますが、ここではその中の代表的な2種をとりあげたいと思います。

『ほととぎす 鳴きつるかたを 眺むれば ただ有明(ありあけ)の 月ぞ残れる』 ――後徳大寺左大臣

百人一首の選者である藤原定家(ふじわらのさだいえ)のいとこである藤原実定(ふじわらのさねさだ)の歌で、百人一首(81)にも詠まれています。

意味は、「ホトトギスの鳴いたほうを眺めてみるがその姿は見えず、ただ明け方の月が淡く空に残っているだけだ」になります。

『目には青葉 山ほととぎす 初鰹』 ――山口素堂

この句を詠んだ山口素堂(やまぐちそどう)(1642~1716)は江戸中期の俳人です。

夏の季語が3つ含まれる「季重なり」は、俳句の世界では「禁じ手」と言われています。

それでもこの句が成立しているのは、「目に鮮やかな青葉」「美しい鳴き声のホトトギス」「美味しい初がつお」といった「初夏の新鮮さ」をありのまま受け止め、あふれんばかりに作者が喜びを表現しているからでしょう。




おわりに

いかがでしたか。

名前は非常に有名な「ホトトギス」ですが、詳しい生態など意外と知らないことも多かったのではないでしょうか。

では、内容をおさらいしましょう。

「日本三鳴鳥」の一つに数えられるホトトギスは、変わった鳴き方をするのが特徴で、その外観はハトのように地味である。
ホトトギスは、自分の子どもを他の生物に育てさせる「種間托卵」の習性を持っていて、その育て親として「ウグイス」を選んでいる。
ホトトギスの漢字表記には、「時鳥」「不如帰」「子規」などがある。
ホトトギスを題材にした和歌・俳句は数多く存在する藤原定家山口素堂など)。

ホトトギスは、古くから日本人に愛されてきた鳥で、今回紹介した以外にもたくさんの歌が詠まれているので、興味・関心を持たれた方はぜひ調べてみてください。

自然の多い所に行った際に、ホトトギスの声や姿を探してみるのも風情あっていいかもしれませんね。

 最後までお読みいただき
 ありがとうございました 

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