【花札7月】「萩と猪(いのしし)」から見る対照美|特徴や由来、秋の七草の覚え方

花札

 こんにちは、

 りんとちゃーです。

花札の7月札の絵柄である「萩(はぎ)」「猪(いのしし)」

花札7月札「萩に猪」

繊細で可憐な「萩」と、荒々しく力強い「猪」という対照的な2つがペアで描かれているところに、なんとも言えない「美」を感じてしまいます。

ちなみに「萩」は「秋の七草」の一つとしても有名です。

記事では以下のことをまとめています。

萩(はぎ)の特徴と名前の由来
「秋の七草」の意味と由来、特徴や覚え方
猪(いのしし)の生態と猪肉を用いた料理について

ぜひ最後まで読んで、「萩と猪」ならびに「秋の七草」についての学びを深めていってください。




萩(はぎ)

お供え用の粒あんおはぎ

マメ科ハギ属の植物の総称としての「萩(はぎ)」は、観賞用以外にも、屋根葺き材料や箒(ほうき)、煎じ茶などにも使われ、日本人の生活に古くから根付いた親しみ深い植物でもあります。

そのため、万葉集などにも、秋を代表する草花として数多く詠まれています。

ちなみに、名前の由来は、毎年新しい芽を出すことをあらわす「生え芽」から派生した「生芽(はぎ)」です。

「おはぎ」の由来もこの「萩(はぎ)」で、秋のお彼岸の頃に美しく咲いているところからその名が付きました。

秋の七草とは

机の上の春の七草

「萩(はぎ)」を含めた、秋を代表する草花7つを「秋の七草」と言います。「春の七草」ほどメジャーではないので、知らない人もいるかもしれません。

一般的に「春の七草」と言えば、粥として食べて、その年の無病息災を願うものですが、「秋の七草」は食すものではなく、冬になる前にその美しい花の姿を愛でて鑑賞し、楽しむものです。

■豆知識「春の七草」


せり・・消化促進・血液増強作用。「競争に競り(せり)勝つ」という意味。
なずな・・内蔵機能強化・高血圧予防の効能。「汚れをなでて除く」という意味。
ごぎょう・・咳・吐き気止め。「仏体(御形)」としての意味。
はこべら・・利尿作用。「繁栄してはびこる」という意味。
ほとけのざ・・歯の痛み止め。名前の通り「仏の安楽座」という意味。
すずな・・かぶのこと。消化を高める。「純真・純白で汚れない」という意味。
すずしろ・・大根のこと。胃痛や神経痛に効果あり。「鈴が神を呼び寄せる」という意味。




秋の七草の由来

秋の七草のルーツは、歌人の「山上憶良(やまのうえのおくら)」が万葉集で詠んだ次の2つの和歌にあります。

「秋の野に 咲きたる花を 指折り(およびをり)かき数ふれば 七種(ななくさ)の花」

【訳】秋の野山に咲いている草花を指を折って数えると7種類あるようだ。

「萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝貌の花」

【訳】それは萩の花、尾花、葛(くず)の花、撫子(なでしこ)の花、女郎花(おみなえし)、また藤袴(ふじばかま)、朝貌(あさがお)の花である。

※「朝貌(あさがお)の花」は当時の日本に存在していなかったので、ここでの「朝貌」は「桔梗(ききょう)」であったと考えられます。

秋の七草の特徴

萩(はぎ)|マメ科ハギ属

7~10月に開花。漢字で「草冠」に「秋」とあるように秋を代表する草花で、紅紫色の小さな花を密集させて咲かせます。お彼岸に供える「おはぎ」の語源でもあります。

芒・薄(すすき)|ススキ科ススキ属

いわゆる「尾花」のことで、お月見のときに欠かせない植物です。開花時期は7~10月。花の形がしっぽみたいなので、「尾花」という名前がつきました。




葛(くず)|クズ科クズ属

7~9月に開花。根からとれる「くず粉」を利用して、「くず餅・くずきり」などが作られます。葛の根を乾燥したものは「葛根湯(かっこんとう)」とも呼ばれ、風邪用の漢方薬として親しまれています。

撫子(なでしこ)|ナデシコ科ナデシコ属

6~9月に開花する花で、「大和撫子(やまとなでしこ)」の語源でもあります。花弁が細かく裂けているのが特徴です。

女郎花(おみなえし)|スイカズラ科オミナエシ属

8~10月に開花。名前の由来は、美女を圧倒させるくらいに美しい花を咲かせるところからきています。根と草には解毒・鎮痛・利尿作用があり、同じ種類で白い花を咲かせるものは「男郎花(おとこえし)」と呼ばれています。

藤袴(ふじばかま)|キク科フジバカマ属

7~11月に開花。花の色が淡紫色で「藤色」に近く、弁のかたちが「袴(はかま)」に似ているところからこの名がつきました。

桔梗(ききょう)|キキョウ科キキョウ属

7~9月に開花。多くの武将の家紋として用いられた花で、明智光秀の「水色桔梗紋」が特に有名です。根を乾燥させたものは、咳止めとして用いられます。

■豆知識「秋の七草の覚え方」


有名な語呂合わせは、「お好きな服は?」です。頭文字がそれぞれの草花にあてはまります。

 

みなえし すき きょう でしこ じばかま ず ぎ』

 

それ以外では、「5・7・5・7・7」の和歌のリズムにのせて暗記する方法もあります。

 

『はぎ・ききょう(5) くず・ふじばかま(7) おみなえし(5) おばな・なでしこ(7) 秋の七草(7)




猪(いのしし)

干支の置物である赤べこイノシシ

干支の一つでもある「猪(いのしし)」は、北海道や豪雪地帯を除いた日本全域に広く見られ、本州・四国・九州にはニホンイノシシ南西諸島にはリュウキュウイノシシが生息しています。

視力より嗅覚・聴覚が発達しており、移動時に同じ道ばかり使うので、通った後に「獣道」ができるのが特徴です。

「猪突猛進(ちょとつもうしん)」という言葉がありますが、実際は真っ直ぐにしか進めないわけではなく、左右に曲がったり急停止したりと、機敏に方向転換することも可能です。

猪の肉は、他の肉より脂肪が少なく、ビタミンB2が豊富なことから、夏バテ防止効果があるとして日本人に広く食されてきました。その味はとても甘みがあり、牛や鹿の肉より優れているそうです。

よく知られている定番の料理といえば、猪肉を入れた「ぼたん鍋」で、この「ぼたん」の名は、赤身と脂身の色の模様が牡丹のように見えることと、牡丹を模して盛り付けるというところからつきました。




おわりに

いかがでしたでしょうか。

では、最後に内容をおさらいしましょう。

マメ科ハギ属の「萩(はぎ)」は古くから日本人に親しまれた植物で、万葉集でも多く詠まれている。名前の由来は新しい芽が出るという意味の「生芽(はぎ)」

秋の七草「萩(はぎ)、葛(くず)、芒(すすき)、女郎花(おみなえし)、撫子(なでしこ)、藤袴(ふじばかま)、桔梗(ききょう)」は、春の七草のように粥にして食べるものではなく、その姿を鑑賞して楽しむもので、その起源は、万葉集にある山上憶良の和歌2つ。

日本で一般的に見られる猪はニホンイノシシで、「猪突猛進」という言葉とは裏腹に、自由自在に方向転換できる。また、猪の肉は栄養豊富で夏バテ防止が効果あり、「ぼたん鍋」などの料理で広く食されている。

今回ご紹介した「秋の七草」は、「春の七草」ほど知られておらず、7つすべて言えるとまわりに自慢できるので、覚え方を参考にしてぜひ暗記してほしいところです。

 最後までお読みいただき
 ありがとうございました 

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