【2022夏ドラマ】『石子と羽男』名言集|セリフで振り返る名シーン

机に広げられた分厚い本 ドラマ名言・名セリフ集

 こんにちは、

 りんとちゃーです。

有村架純と中村倫也がW主演する異色のリーガルエンターテインメント「石子と羽男―そんなコトで訴えます?―」。

物語では、東大卒でパラリーガル、石のように頭が固い石田硝子(通称:石子)と、高卒で司法試験一発合格の型破りな弁護士・羽根岡佳男(通称:羽男)がコンビを組み、人々の暮らしの中の珍トラブルを解決していきます。

記事では、そんなドラマの名場面・名シーンを思い出せるよう、以下のことをまとめました。

ドラマ情報(基本情報と登場人物・キャスト)

各話ごとの名言・名セリフと気になる用語の解説

それでは、ドラマの名言・名セリフとともに内容を振り返ってみましょう。




ドラマ情報

基本情報

『石子と羽男―そんなコトで訴えます?―』

――TBS系 金曜 夜10:00~ 2022年7月15日から9月16日まで放送
公式情報
公式サイト】【Twitter
脚本:西田征史
音楽:得田真裕
主題歌:RADWIMPS「人間ごっこ」
(Muzinto Records / EMI)
▶公式MV:https://youtu.be/Q-Mha5rJGKc
プロデュース:新井順子
演出:塚原あゆ子、山本剛義
編成:中西真央、松岡洋太
制作:TBSスパークル、TBS
視聴率
・第1話(6.9%)・第6話(7.5%)
・第2話(6.9%)・第7話(7.0%)
・第3話(6.8%)・第8話(7.0%)
・第4話(8.4%)・第9話(7.1%)
・第5話(7.4%)・最終話(8.0%)
――ビデオリサーチ調べ

登場人物(キャスト)

石田 硝子【いしだ しょうこ】(有村 架純)・・通称「石子」。東大法学部を首席で卒業するが司法試験を4回落ち断念。パラリーガルとして父親・綿郎が営む「潮法律事務所」に勤める。羽男からは「石のように頭が固い」と揶揄される。司法試験に合格できないのは、試験前に目撃した交通事故がトラウマになっているから。
羽男岡 佳男【はねおか よしお】【中村 倫也】・・通称「羽男」。写真のように見たものを瞬時に記憶できるフォトグラフィックメモリーを持つ。その能力を活かして高卒で司法試験を一発合格するが、対応能力に欠け、想定外のことが起きるとフリーズしてしまう。いつもブランディングを意識し、自分の弱さを隠すために天才弁護士を演じている。Twitterのプロフィールは、羽のように軽くどこまでも飛んでいける自由な男でいたい。
潮 綿郎【うしお わたろう】(さだまさし)・・石子の父で、潮法律事務所の所長。石子が中学の頃に妻と離婚し、それまで娘とは離れて暮らしていたが、3年前から一緒に生活することに。困っている人は放っておけないお人好しタイプ。ぎっくり腰になって仕事ができなくなり、優秀な弁護士である羽男を事務所に引き入れる。事務所のモットーは「真面目に生きる人々の暮らしを守る傘になろう」。
大庭 蒼生【おおば あお】(赤楚 衛二)・・石子の高校時代の後輩で彼女に好意を持っている。「カフェで携帯を充電していたら訴えられた」と言って石子たちに相談を持ちかけた最初の依頼者。勤務先は中古販売店のカーキャプテンで、支店勤務していた際にパワハラや職場いじめを受け悩んでいた。1話の問題解決後、会社を退職し、潮法律事務所でアルバイトをすることに。5話でオフィス用品を販売する会社ナカマルへの就職が決まり、宣言どおり石子に告白。OKの返事をもらい、正式に付き合うことになる。

塩崎 啓介【しおざき けいすけ】(おいでやす小田)・・「そば処 塩崎」の店員。綿郎と仲がよく「お父さん」と呼んでいる。石子に好意を持っているが、まったく相手にしてもらえない。

羽根岡 優乃【はねおか ゆうの】(MEGUMI)・・羽男の姉。東京地検の検事。電動キックボードの案件で担当検事となり、羽男と法廷で争った。

カフェの店長(田中 要次)・・「カフェ・ド・セボン」の店長。店のコンセントでスマホを充電していた大庭に、電気代と精神的苦痛をこうむったとして100万円の損害賠償を請求する。家賃を滞納していて資金繰りに困っていた。(1話)

相田 孝多【あいだ こうた】(小林 優仁)・・小学生(12)。スマホゲームで課金したのは受験ノイローゼで塾を辞めたかったからだと打ち明けるが、本当は未成年者の課金が返金される法律を知っていて、そのお金で母親を楽させようと考えていた。(2話)

相田 瑛子【あいだ えいこ】(木村 佳乃)・・孝多の母。シングルマザーで、仕事を掛け持ちしている(ダブルワーク)。息子が無断でスマホゲーム(ドロッビング・パズル【通称:ドロ・バズ】)で課金したお金を取り戻して欲しいと、潮法律事務所の無料法律相談会を訪れる。(2話)
丹澤 文彦【たんざわ ふみひこ】(宮野 真守)・・羽男の元同僚。「リュック&ベンジャミン法律事務所」所属。「ドロ・パズ」運営会社の顧問弁護士。(2,8話)
深瀬 梨沙【ふか せりさ】(富田 望生)・・中学受験学習塾「ビルドアップ」の女性事務員。事務室で生徒の絵美瑠が孝多のスマホのパスワードを口にしているのを耳にし、預かっていたスマホのロックを解除。「ドロ・バズ」のIDとパスを盗み見、それを使ってアカウントを乗っ取るようにと生徒の栄一を脅迫した。良い大学に行けなかった自身の不遇を嘆き、恵まれた境遇の子どもたちを妬んでいた。(2話)
北野 栄一【きたの えいいち】(横山 歩)・・孝多の友だちで、「ビルドアップ」の生徒。実家が代々医者の家系。「模試でカンニングしたことをばらされたくなければ、このアカウントを乗っ取って課金しろ」という脅迫メモを受けとる。(2話)
田中 絵美瑠【たなか えみる】(夏野 琴子)・・「ビルドアップ」の女子生徒。孝多の友だちで、ゲーム好き。ゲームができないことを不憫に思った孝多が、彼女にスマホのパスワード(ロック解除:1582【イチゴパンツ】)を教え、自身のアカウントでゲームをさせていた。(2話)

山田 遼平【やまだ りょうへい】(井之脇 海)・・映画監督を目指す大学生。大学のサークルで自主映画を制作し、自身の動画サイト「山田ちゃんチャンネル」にアップ。その際、映画を短く編集した「ファスト映画」も投稿するようになり、それが著作権法違反にあたるとして映画会社に告訴される。(3話)
山田 恭兵【やまだ きょうへい】(でんでん)・・海外で賞を取って一部で高く評価されている遅咲きの映画監督。蒼生と遼平が彼のファン。ファスト映画を投稿した被疑者の山田遼平と名前が似ているため、同一人物と勘違いされてSNSで誹謗中傷を受ける。ファストとは真逆の、無駄や曖昧さに価値を置いた映画を作ることを自身の主義としている。(3話)
諸星【もろぼし】(今井 隆文)・・助監督。映画愛が強く、恭兵に懇願してスタッフにしてもらった過去がある。風評被害の影響で山田監督の新作の興行収入が振るわなかったため、無断でファスト映画を作って宣伝しようとした。(3話)

堂前 一奈【どうまえ かずな】(生見 愛瑠)・・電動キックボードでアルバイト先から帰る途中に、車の陰から飛び出してきた新庄に衝突。その新庄が帰宅後に容態が急変し、負傷者の救護を怠ったとして、ひき逃げ(救護義務違反)の容疑で逮捕される。(4話)
堂前 絵実【どうまえ えみ】(趣里)・・一奈の姉。潮弁護士事務所を訪れ、妹・一奈の弁護を依頼する。2年前に交通事故で両親を亡くし、自身も視力を失う。その時の保険会社への損害賠償請求で綿郎にはお世話になっていた。(4話)
新庄 隆信【しんじょう たかのぶ】(シソンヌ・じろう)・・会社員。一奈が運転した電動キックボードに衝突し、帰宅後に容態が急変して意識不明に。意識回復後、一奈側に1000万円の示談金を求める。「救護のために駆け寄った」と訴える一奈に対し、彼は「運転手は自分をおいて逃げた」と主張した。(4話)
重野 義行【しげの よしゆき】(中村 梅雀)・・塩崎の叔父。隣家の梅の木の毛虫に悩まされ潮法律事務所に相談。その件は石子たちの働きにより解決するが、今度は隣家の有森からピアノ演奏が騒音だとして慰謝料を請求される。慢性腎炎を患い、3日に1回病院に人工透析に行っていた。(5話)

有森 万寿江【ありもり ますえ】(風吹 ジュン)・・重野の隣の家に引っ越してきた一人暮らしの女性。重野とは映画に行くほど仲が良かったが、数ヶ月前から疎遠になっていた。(5話)

高梨 拓真【たかなし たくま】(ウエンツ 瑛士)・・一歳半の双子の息子の父親。分譲賃貸の自宅マンションに事故物件の疑いがあり、不動産会社に引っ越し代と慰謝料を請求したいと羽男にDMで依頼する。仲間と会計アプリ会社を立ち上げたばかりで、育児はすべて妻の文香に任せていた。(6話)
高梨 文香【たかなし ふみか】(西原 亜希)・・拓真の妻。マンション自室の郵便受けに「老人が孤独死した呪われた幽霊物件」と書かれた怪文書が投函されたことがきっかけで体調不良になり、幻覚・幻聴まで訴えるように。双子の育児でノイローゼ気味だった。拓真は同じ大学の鉄道研究会の後輩にあたる。(6話)
八車 瑞穂【やぐるま みずほ】(佐藤 仁美)・・不動産会社「ミズホーム」社長。羽男の申し出に対し、老人の孤独死の告知義務はなく、入居前にリフォームを実施したと主張。強気の姿勢を見せるが、その後の羽男たちの調べで、ルームロンダリング疑惑やリフォーム時のシックハウス対策規制違反が見つかり、高梨の要求を渋々飲むことになる。(6話)

川瀬 ひな【かわせ ひな】(片岡 凜)・・繁華街丸来町(まるきちょう)にある山室ビルの横(通称:山ヨコ)にたむろする若者の一人。父親からの虐待で苦しむ友人・美冬を助けて欲しいと羽男たちに相談する。家庭の様々な事情で家を出て生活する彼女ら「山ヨコキッズ」は、隠語で「案件」と呼ばれる援助交際で食費や宿泊費を稼いでいた。(7話)
東 美冬【あづま みふゆ】(小林星蘭)・・ひなの友人。地雷系ファッションに身を包む。暴力をふるう父親から逃げる途中で階段から転落し、重症を負う。(7話)

東 辰久【あづま たつひさ】(野間口徹)・・美冬の継父。美冬の母・美奈美の再婚相手。力で相手を屈服させようと、家族に対して暴力をふるう。(7話)

香山 信彦【かやま のぶひこ】(梶原 善)・・隠れ家を売りにする創作料理店「inside」の店主。グルメ情報サイト「ウマレポ」に店が掲載され、高評価が付けられたことで新規客が大挙。隠れ家としてのスタンスが崩れるとして、サイト運営元に情報削除請求を申し出るが、突き返されたため、弁護士で知人の綿郎に相談する。(8話)
香山 洋【かやま ひろし】(堀井 新太)・・香山の息子。父に対し「採算度外視の経営で母を苦労させた」と非難したことで口論になり、疎遠な関係になってしまう。仕入先農家を探すなど、陰では「inside」を支えたいと思っている。(8話)

大庭 拓【おおば たく】(望月 歩)・・蒼生の弟。書道を仕事にしている。生まれつき人と接するのが苦手で、昼は家にこもり、夜中に外へ出歩く毎日を送っていた。(9話-最終話)

日向 綾【ひゅうが あや】(山本 未來)・・公園で焼死体となって発見された日向理一郎(平田広明)の妻。夫が不動産投資の件で不動産仲介業者「グリーンエステート」ともめていて、同社の社長である大庭が夫を殺したにちがいないと石子たちに話す。(9話‐最終話)

高岡 良樹【たかおか よしき】(森下 能幸)・・すずかぜ整体院・整体師。「四つ葉ハウジング」の社員である患者に物件投資話を持ちかけられ、詐欺にかかる。警察に相談するも立件が難しかったため、潮法律事務所を訪れる。(9話‐最終話)
御子神 慶【みこがみ きょう】(田中 哲司)・・環境省主催のオンラインシンポジウムで講演を行うエンジェル投資家。熱心なファンを多数持ち、ファンの中の会社経営者に不動産投資詐欺の話を持ちかける。ヘビースモーカーでポイ捨ての常習犯。(5話‐最終話)
刀根 泰士【とね やすし】(坪倉 由幸)・・オフィス用品販売会社「ナカマル」の社長。子会社である不動産仲介業者「グリーンエステート」の社長役を入社間もない大庭に引き継がせ、投資詐欺の苦情が彼に向くよう仕向けた。最終話)




名言・名セリフ一覧

裁判のハンマー、天秤、六法全書

【事案01】窃盗罪 ~カフェで携帯を充電したら訴えられた!?~

「状況に応じていかに応用するかが肝要なのに、オレは不足の事態が起こると対応できないんです。用意したプランが崩れて、どう対処したらいいか分からなくなると、とたんにフリーズするんですよ。」

司法試験に一発で合格するほどの特殊な能力を持つ羽男(中村倫也)に、どうして法律事務所をクビになったのかと尋ねる綿郞(さだまさし)。それに対する羽男の答え。

▶▶見たものを瞬時に記憶できるフォトグラフィックメモリーの能力と、高度な法律知識を持ち合わせた羽男。しかし彼は、現実の事案に対応する能力に乏しく、計画と違うことが起きると動揺し手が震えてしまう欠点を持っていました。そんな羽男の悩みに気付き、パラリーガルとして裏方的にサポートしようとする石子。

 

対照的でどこか似ている2人が織り成す掛け合い・絡みには、思わず笑ってしまうような箇所がたくさんあり、そんな異色の「石羽コンビ」が、今後どのように難題を解決していくのかが気になるところです。

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「人間関係を円滑にするためのルール、それが法律なんです。そのルールに則り声をあげる行為は情けなくもないし、少しも間違っていません。

憲法第14条で『すべての国民は法のもとに平等である』と規定されています。法律を知っていれば、守れることも避けられることもある。傷を最小限にとどめることができる。そのお手伝いをするのが我々です。」

パワハラ問題を明らかにし、証拠のボイスレコーダーを提出するよう沢村(小関裕太)に求めるが、その要求に抵抗を示され、予想外の事態に動揺する羽男。そんな彼をサポートするために言った石子(有村架純)のセリフ。

▶▶支店長からのパワハラを受け、巻き添えを受けた同僚の沢村を助けたいと石子と羽男に相談を持ちかけた大庭。しかし、支店長の圧力は予想外に強く、大庭にパワハラの罪が着せられ、さらに沢村も報復を恐れて黙りこんでしまって・・。

 

声をあげることで守れるものがある──。そう彼女が言うように、法治国家において法は上手く利用することがとても重要で、その手段として、私たちは法のプロである弁護士にもっと気軽に頼るべきなのかも知れません。

 

海外では訴えることが日常茶飯事ですが、日本では国民性もあってか、泣き寝入りしてしまうことが多いようです。一人ひとりの声の高まりはやがて大きなムーブメントを生み、法そのものを変える力にもなり得ます。このドラマを通してそんな武器としての法について学んでいきたいものですね。




【事案02】未成年者取消権 ~小学生がゲームで29万課金!?~

「――確かに、人生はスタートラインで差がついているかも知れませんよね。ひどい親が存在するのは事実ですから、生まれ落ちた環境を受け入れるしかないとは言いません。

でも、多くの親は頑張って親をしていると思うんです。多くの子どもも期待に応えようと頑張って子どもをしています。そういう親子の関係を『当たりだ、はずれだ』と言うのに、何の意味があるのでしょうか。」

親ガチャで当たりを引いた勝ち組の子どもたちに、自分が恵まれていることを分からせるために犯行に及んだと話す、塾の事務員の深瀬梨沙(富田望生)。そんな彼女に言った石子のセリフ。

▶▶未成年者のゲーム課金という私たちの身近に起こりうるトラブルを扱った今回の物語では、はじめ、孝多が誤ってゲームに課金したと思われていましたが、その後の彼の告白によって、受験ノイローゼで塾をやめるためにわざとやっていたことが判明。さらにゲームをやめてからも、アカウント乗っ取りによる不正利用が発生し、犯罪に巻き込まれている可能性が出てきて・・。

 

過失から故意、刑事事件へと二転三転する話の中で、真相を探るために塾を調べていた石子と羽男は、最終的に、親ガチャを引き当てた子どもたちに妬みを覚えて犯行に及んだ真犯人へとたどり着きます。

 

生まれ育った環境、貧富の差、親の存在、才能の有無など、この社会は必ずしもすべての人に平等にはできていません。努力だけではどうにもならないこともあるでしょう。しかし、不遇な身の上におかれながらも、立派に生きて大成を成し遂げた人も中にはいます。今ある現実はすべて、自分の選択・行動が起こした結果によるもの。親や境遇・才能のせいばかりにしてはいけないのだと思います。

 

石子自身も、シングルマザーの母と一緒に過ごしたあまり恵まれたとは言えない過去があり、その時に抱いた思いが彼女の言葉に色濃く反映されているように感じました。

【事案03】著作権法違反 ~映画違法アップロードで逮捕!?~

「今回のことは、自分を見つめ直すいいきっかけだったと思ってます。

私、無駄や曖昧なものを大事にしていて、そういう映画を作っているんです。ファストと真逆というか・・。でも社会がそれを求めていないのなら、きっと淘汰されていくんでしょう。」

ファスト映画を作った被疑者と勘違いされてSNSで炎上し、その影響で新作映画の客入りが減少する不遇に見舞われた映画監督の山田恭兵(でんでん)。そんな彼が、心配して声をかけてくれた蒼生(赤楚衛二)に対して言ったセリフ。

▶▶ファスト映画による著作権法違反で告訴された山田遼平の国選弁護を担当することになった石子と羽男。接見に訪れた羽男は、罪の意識が全く無い遼平に対して、裁判の場で反省の旨を述べるよう指示しますが、実際の公判で彼は開き直った態度をとり、想定外の行動に羽男は激しく動揺します。その後、被疑者と似た名前の映画監督・山田恭兵がネット上で風評被害に遭い、さらに彼の新作映画のファスト映画が無断でアップロードされて・・。

 

ドラマ内で監督が悲嘆したように、若い世代の人たちは、映画や本のあらすじ・要約など、短時間で効率良く内容を理解できるものを求める傾向にあり、時間がかかることは何かと敬遠されがちです。しかし、本当の意味で作品を理解するためには、無駄に思えるような場面や会話・余韻などに目を向ける必要があり、そういった「余白の時間」に触れるからこそ、登場人物に深く感情移入できたり、物語に心からの感動を抱けるのではないでしょうか。

 

ファスト文化が生み出す社会の功罪をはじめ、動画投稿における著作権侵害・SNSの風評被害など、情報発信をする人にとって身近な問題を扱った今回のドラマの内容は、いろんな意味で勉強になるものだったと思います。




【事案04】 救護義務違反 ~依頼人は本当にひき逃げ犯?~

「予定では2年以内に改正法が施行され、16歳以上は時速20km以下の電動キックボードを無免許・ヘルメット無しで乗れるようになります。おそらく事故はもっと増えると思います。

手軽な乗り物だからこそ、人を殺す可能性があることを意識する方が増えるといいのですが・・。」

公判後、妹の冤罪が晴れて安堵する姉・絵実(趣里)と、事故を起こしたことを反省する一奈(生見愛瑠)。そんな姉妹に向けて言った石子のセリフ。

▶▶電動キックボードで事故を起こした後、被害者に駆け寄って安否を確認したと訴える被疑者・一奈と、運転手が自分をおいて逃げたと言い張る被害者・新庄。両者の主張が食い違う事件の真相を明らかにするため、弁護側の羽男と検察側の羽男の姉・優乃が法廷で真っ向から対決します。はたして嘘をついているのはどちらのなのか──。公判中、現場周辺で聞き込み調査と目撃者探しをしていた石子たちは、事件の裏に隠された真実にたどり着いて・・。

 

電動キックボードに限らず、自転車・車・バイクなど、道路上を走行する軽車両は、いついかなる時に事故を起こすか分かりません。いくら安全運転を心がけていても、不意の飛び出しなどは避けることができないし、もし相手を負傷させた場合には多額の賠償を請求されることになります。また、今回の物語のように救護義務違反(いわゆる、ひき逃げ)とみなされた場合には、重罰を科されることもあります。

 

便利な乗り物には、往々にして大きなリスクが潜むもの。自己を決して過信せず、交通トラブルは誰の身にも起こりうることなのだと、肝に命じておかなければなりませんね。

【事案05】相隣紛争  ~ご近所トラブルに隠された謎・・~

「どうして一人で進めようとするんですか?効率を重視する方がなぜです?

口を出すのはすみません。ただそれらはあくまで私見であり、最終決定はあなたの判断に従います。どうか相棒としてそばにいさせてください。」

今まで一緒に行動してきたのに、自分一人だけで仕事をしようとする羽男。そんな彼に向けて言った石子のセリフ。

▶▶隣家から伸びた梅の木に発生した毛虫に悩まされ、甥の塩崎経由で潮法律事務所に相談を持ちかけた重野。その後、石子たちの働きで問題は無事解決しますすが、今度は逆に隣家の有森から重野のピアノが騒音だとして慰謝料を請求されてしまい・・。

 

石子が話したように、「自分一人で仕事をする」と言って彼女の助言を聞かず冷たい態度をとる羽男。実は彼は、石子の体調が良くないことを知っていて、仕事で無理させないようにと気遣う意図があったのです。それと同様に、重野にも隣人の有森と疎遠になった本当の理由があって、病気を患っている自分と関係を持てば相手に迷惑をかけてしまうだろうと考えていたのでした。

 

相手を想うが故に距離をおいてしまう――、そんなある意味不器用とも言える羽男と重野の一連の行動が、物語の中で繋がりを見せるところが非常に面白かったと思います。




【事案06】告知義務違反 ~幽霊マンションから夫婦を救え~

「法律としては、育休は正当な権利です。でも、きれい事だけでは生きていけませんから。僕が休んだことで売り上げが下がれば、社員の給料を払えなくなる可能性があるわけで――。」

潮法律事務所でマンションの物件問題の進捗状況について依頼人(高梨拓真)に話す石子と羽男。そんな中で、会社の育休制度について聞かれた高梨(ウエンツ瑛士)が返した答え。

▶▶一歳半の双子の息子とともに、分譲賃貸マンションに引っ越ししてきた高梨夫妻。そんな彼らの自室の郵便受けにある日、「老人が孤独死した呪われた幽霊物件」という怪文書が投函され、それを読んだことで妻の文香がふさぎ込み、幻覚・幻聴までも発症。その件で夫の拓真は、家主の不動産会社に引っ越し代と慰謝料を請求したいとツイッターのDMで羽男に相談を持ちかけます。その後、不動産会社を訪れた羽男は、社長の瑞穂に、入居前にリフォームしたことや、老人の孤独死を告知した上で高梨の前に一人部屋を貸したなど、自分たちの否を認めない強気な姿勢を見せられて・・。

 

育児休暇は法律で保証されていますが、現実には高梨のように、育休をとることによって与える周りへの影響を考えて、二の足を踏んでしまう人が多くいます。法律は万能でなく、制度化したからといってすべての人を救えるわけではありません。大切なのは、私たち一人ひとりが社会の問題に目を向けて、意識を変えていくことにあるのでしょう。事故物件の告知義務を起点に、育児に悩む家庭の姿や、認可保育園に入るための保活の厳しさなどを描いた今話のストーリーは、問題提起の上でも意義深かったと思います。

【事案07】傷害罪 ~弁護士はスーパーマンじゃない~

「人生ってささいなことで変わると思うんです。事故や事件が起きた場合、被害者や加害者・家族だけじゃなく、ただ目撃した人の人生も一瞬で変わってしまう――。

山ヨコにいる人たちも同じだと思うんです。ちょっとした何かとの遭遇で、望まない環境に身を置くことになったんじゃないかって・・。だとしたら、逆に私たちとの遭遇で、彼女たちの人生を変えられると思いませんか?」

美冬(小林星蘭)の父親・辰久(野間口徹)の暴力の証拠が見つからず、ひな(片岡凜)たちの力になれないことを悔しがる石子。そんな彼女が、自身の過去のトラウマとともに羽男に語ったセリフ。

▶▶チャリンコでぶつかったキッチンカーの店主に、ミラーを割った犯人を探して欲しいと相談を受けた羽男は、石子とともに丸来町繁華街・山室ビルの横(山ヨコ)を訪問。そこにたむろする未成年の子どもたちに聞き込みをする中で、父から虐待を受けていた山ヨコの少女・美冬が逃げる途中で階段から転落し、友人のひなが美冬の父・辰久を訴えてほしいと羽男たちに相談を持ちかけます。しかし、証拠がなかったため法的に家庭内暴力を立証することができず・・。

 

法律の範疇でしか動けず、ひなたちの助けになれないことに無力さを感じていた羽男と石子でしたが、弁護士としての意地を見せ、最終的に父親の暴力を立証することに成功。その展開は痛快で、まさに大逆転劇という感じでした。

 

事件や事故に遭遇して人生が一転するのと同様、誰と出会うかによってもその人の人生は大きく変化します。それぞれに悩みを抱える若者たちの人生を変えるきっかけとなった羽男と石子は、ある意味でスーパーヒーローたる存在だったのではないでしょうか。




【事案08】ウェブサイト情報削除請求 ~グルメサイトに載った情報を削除せよ!~

「『誰かのために』は、素晴らしいことだと思います。でも、誰かを助けるために他の誰かを苦しめてもいいんでしょうか。

ずぶ濡れの人に傘を差し出すことで、他の誰かが濡れることになってもいいんですか。お父さんが傘を差し出した後ろで、お母さんはずぶ濡れだったんですよ。」

店主の香山(梶原善)がどうして息子(堀井新太)の話に耳を傾けないのかと悩む石子に、「お客さんを大事にするマスターの気持ちも分かってあげて」と伝える綿郎。その時に石子が言ったセリフ。

➡️ある日、グルメ情報サイト「ウマレポ」に名前が無断で掲載され、レビュアーの高評価が付いたことで新規客が押し寄せた創作料理店「inside」。店の主人の香山は、そのことで隠れ家としての雰囲気が崩れたとして、運営元会社を訴えたいと潮法律事務所に相談を持ちかけます。ところが、相手側企業の弁護士は、なんと羽男の宿敵である丹澤。互いに譲らない主張をぶつけ合いながら、最終的に裁判で争う運びとなり、証言者探しに石子と羽男は奔走します。そんな中、レビューを投稿したのが店の元アルバイトスタッフであることが分かり、さらに店主が過去に取材を受けたことも判明。原告側に圧倒的不利な状況になって・・。

 

常連客のために採算度外視の経営をする創作料理店「inside」の主人と、良心価格で弁護依頼を受ける石子の父・綿郎。そんな両者に共通する、自分を犠牲にして誰かのために尽くす行為は、人としての優しさの面で言えば確かに素晴らしいものですが、別の視点で見れば、それによって苦しみを抱えている人がいるのもまた事実です。

 

現実社会では、相手への一方的な奉仕よりも、互いに利益のあるWin-Winの関係性の方が上手くいくと言われています。ただ裁判とは違うので、どちらが正しいという答えはもちろん出すべきではありません。物語の最後で示されたように、お互いの考え方に歩み寄って妥協点を見出すのが一番良い方法なのかも知れませんね。

【事案09】放火殺人 ~仲間が放火で逮捕!?最大の事件が始まる~

「──よく考えずに名義を貸した件と、理由があったにせよ「自分がやった」と供述した件は反省すべきだと思うよ。

でも、それ以上に反省する必要はないから。ちょっと自分のこと責めすぎ。本当に責められるべきなのは、人をだますやつだ。」

被害者の日向理一郎(平田広明)が、実は焼身自殺を図ったのだということを妻の綾(山本未來)から聞き、再度留置所を訪れた羽男に対し「全部俺が悪いんです」と言って自分を責める大庭。そんな彼に言った羽男のセリフ。

▶▶放火殺人の容疑で大庭が逮捕されたと連絡が入り、留置所を訪れた羽男。しかし大庭は「自分がやった」と告げるだけでそれ以外何も話そうとせず、石子と羽男は、なかなか彼に手を差しのべることができません。その後、石子の手紙を読んだことでようやく口を開いた大庭から語られた事件の真相は、弟の拓を守るために自分が罪をかぶったというもので・・。

 

社長の名義を貸したことで、投資詐欺の恨みを買うことになり、さらに、弟を守るために警察に自白してみんなに迷惑をかけてしまったと、強く反省を示す大庭。しかし、本当に責められるべきなのは彼ではなく、羽男が言うように、事件のすべての発端となった不動産投資詐欺の主犯格にあるのでしょう。

 

詐欺に関わる人物と放火事件との間に深い繋がりがあることが示唆され、物語もいよいよクライマックスへ突入。弱い人間をだまし利用する、そんな力を持った人間に、羽男と石子は弁護士としてどう立ち向かっていくのでしょうか。




【最終事案】不動産投資詐欺 ~全ての黒幕は誰だ!?マチベン執念の告発~

「法律って誰が作ったか知ってます?強い人間です。権力、影響力そういったものが強い人間。彼らが世の中を良くしようとして作ったルールです。だからこそ、どう転んでも自分たちが負けるようにはなってないんです。」

「私はそうは思いません。毎年増えている法律のほとんどは、力の弱い人の訴えによってできたものです。その方々が声を上げた歴史なんです。

力が弱い者も強い者も同じ世界で平等に生きていくために必要なルール。法律はそのためにできていくんだと思うんです。」

御子神(田中哲司)の止まるホテルを訪れ「必ずあなたの悪事を暴いてみせる」と意気込む羽男に言った御子神のセリフと、物語の最後に御子神がポイ捨て常習犯で逮捕されたときに言った石子のセリフ。

▶▶拓が証言した、現場にいたとされるもう一人の人物の捜査が行われる中、石子たちは、被害者の妻・日向綾に「グリーンエステート」を詐欺で訴えないかと提案し、同様の手口で「四つ葉ハウジング」の不動産投資詐欺に引っ掛かった高岡と共同で訴訟する運びになります。しかし、相手は法律の抜け穴を熟知した強敵。ひと筋縄ではいかず、やり手の弁護士が立ち塞がるなどして、羽男は裁判で苦戦を強いられて・・。

 

力ある者は法律を巧みに利用し、時に圧力をかけたり、証拠を隠蔽したりと、ずる賢く罪を逃れようとします。しかし悪事を働いた者は、最終的に断罪されるのが世の道理。今回の物語でも、通例となった石子と羽男による大逆転劇が描かれ、最後に悪者がギャフンと言わされる展開はまさに痛快そのものでした。

 

法律は私たちを守ってくれる大切なものですか、それについて知らなければ武器にすることもできません。力ある者に搾取されないためにも、ドラマで学んだ法律知識を胸にとどめて、日々の暮らしに活かしていきたいものですね。




用語解説

六法全書と弁護士バッジ

パラリーガル(paralegal) (1話)

別名「リーガルアシスタント」。弁護士の指導・監督のもとで法律に関する事務を行い、弁護士の業務を補佐する専門アシスタント。法律事務所では、弁護士とパラリーガルがペアになり、裁判や示談交渉などの法律業務を進めていく。

sono contento(ソノコンテント) (1話)

イタリア語で「私は満足している」の意味。sonoは「私」、contentoは「満足・幸せ」といった意味を表す。

刑法第245条【電気】 (1話)

――電気は、財物とみなす。

電気の窃盗は窃盗罪(刑法235条)にあたり、10年以下の懲役または50万円以下の罰金が課せられる。一般的にカフェに設置されたコンセントを利用するとき、管理者の意思に反するもの(長時間利用や他人に迷惑となる行為)でなければ、特に店員に断らずに使用しても問題ない。

フォトグラフィックメモリー (1話)

一回見ただけですべてを写真のように記憶できる能力のこと。別名「映像記憶」。サヴァン症候群やアスペルガーの人によく見られる現象だが、健常者の中にもこの能力を持つ人が存在する。

民法第5条【未成年者取消権】 (2話)

――未成年者が親の同意を得ずに契約した場合、原則として契約を取り消すことができる。

未成年者の過失は社会全体で守るという考え方が基本になっていて、2022年4月の成人年齢引き下げ(20歳▶18歳)にともなって、18歳・19歳はその対象外となった。

2話の事案では、少年がゲームの課金時に表示される「18歳以上かどうか」の確認メッセージに同意したこと(=成年であると偽ったこと)が争点となった。
※成年者であると詐術した場合、取り消しは無効となる。

刑法第246条の2【電子計算機使用詐欺罪】 (2話)

――電子計算機(パソコンやスマホなど)に虚偽の情報や不正な指令を与え、財産上の不法な利益を得る罪。

人に対してではなく、機械に対して行う詐欺のことで、別名「コンピュータ詐欺」と呼ばれる。クレジットカードの不正利用、不正アクセス、還付金詐欺、キセル乗車などがこれに該当する。




親ガチャ (2話)

カラフルなガチャカプセル

子どもがどんな親のもとに生まれるかは運次第で、家庭環境によって人生が左右されることをスマホゲームのガチャにたとえた言葉。SNSで他人の私生活が見えるようになったことが背景になっている。2021年の新語・流行語大賞にノミネート。

ファスト映画 (3話)

映画の映像や静止画像を無断で使用し、ナレーションや字幕を付けて10分程度にまとめた紹介動画のことで、時間やお金をかけずに映画の内容を知りたいというニーズに応えるかたちで、近年その数が増加した。

基本的に映画を動画サイトにアップする行為は違法で、著作権法違反をはじめ、複製権・翻訳権・公衆送信権違反など複数の罪に問われる。

著作権法違反 (3話)

私的使用の範囲を超えて、他人の著作物(イラスト・動画・音楽・テキストなど)を無断で使用すること。

国選弁護人制度 (3話)

経済的貧困が理由で自ら弁護人をつけられない被疑者・被告人に対して、国が弁護士を選任し、その費用を負担してくれる制度。

デジタルタトゥー(digital tatoo) (3話)

ネット上に書き込まれたコメント・画像は、一度拡散されてしまうと簡単には消すことができず半永久的に残る。このことを、一度入れてしまうと消すことが難しい「タトゥー」になぞらえたもの。

道路交通法第72条第12項【救護義務・報告義務違反】  (4話)

交通事故を起こした際に、負傷者の救護及び警察への報告を怠って事故現場から立ち去ったことにより成立する罪。通称「ひき逃げ」。物損事故の場合は「当て逃げ」と呼ばれる。

電動キックボード  (4話)

別名「キックスケーター」。キックボードに電動モーターを装備したもので、手軽に乗れるパーソナルモビリティとして、近年注目を集めている。

かつては、道路交通法上で原動機付自転車(=原付)扱いだったが、2022年4月に道路交通法改正案が可決。これによって、今まで原付と区分されていた最高時速20km以下の電動キックボードが「特定小型原動機付自転車」に再分類され、16歳以上であれば、無免許・ヘルメット非着用で乗ることが可能になった。




アメリカシロヒトリ  (5話)

アメリカシロヒトリの幼虫

ヒトリガ科に属する白い小型の蛾で、繁殖力が強く、6~7月と8~9月の年2回に幼虫(毛虫)が発生。桑や梅、柿など100種類以上の樹木の葉に食害をもたらしている。

民法第233条【竹木の枝の切除および根の切り取り】  (5話)

――土地の所有者は、隣地の竹木の枝が境界線を越えるときに、その竹木の所有者にその枝を切除させることができる。

今までは越境した枝を勝手に切ることは違法とされていたが、2021年の民法改正(2023年4月施行)で、越境した枝の切除を認める特則が設けられることになった。

カサブランカ(Casablanca)  (5話)

フランス領モロッコ・カサブランカを舞台にした、ロマンスと戦争の二項対立が主題のアメリカ・ハリウッド映画。監督はマイケル・カーティス、主演はハンフリー・ボガートとイングリッド・バーグマン。第16回アカデミー賞作品・監督・脚本賞を受賞する。

ドラマの最後に重野が弾いていたピアノ曲は、映画の主題曲の「時の過ぎゆくままに(AS TIME GOES BY)」。

生前整理  (5話)

生きているうちにあらかじめ、自分で処分する物や残す物を決めて整理すること。

亡くなった後に死後整理する遺族の負担を軽減させるだけでなく、次世代への相続・引き継ぎに関する問題点に気付き、自分の人生の「やり残し」を回避できる利点がある。

宅建業法第47条第1項【告知義務違反】 (6話)

対象物件に事故物件をはじめ、何らかの瑕疵(かし)※1がある時、貸主は借主にその事実を伝えなければならず、それに反した場合は告知義務違反となる。

一般的に、老人の孤独死や日常生活での不慮の事故に関しての告知の義務はない。

(※1)瑕疵【かし】・・法律用語で契約の不備や落ち度のこと。不動産においては傷や欠陥のことを指す。




保活(ほかつ) (6話)

遊具で遊ぶ子どもたち

子どもを保育園に入れるために保護者が行う活動のこと。

待機児童の多い地域では、事前の情報収集・書類の準備・園見学などが重要となる。また、認可保育園では点数(※2)による選考を行っており、希望者は加点を狙ったり、優先順位を上げる工夫が必要になる。

(※2)保活の点数/指数・・認可保育園で希望者を選考する際に使われる、各家庭における保育園の必要性を数値化したもの。フルタイムで共働きの夫婦、近くに頼れる親族がいない人、民間の託児所を利用したことがある人などはポイントが高くなる。

ルームロンダリング  (6話)

不動産屋は、入居希望者に事故物件かどうかを告知する義務があるが、一定期間誰かが住んだ後は事故のことを伝えなくてよい決まりがある。

これを逆手に取って、事故があった訳あり物件にホームレスのような人を住まわせて、事故なし物件にしてしまうことを「ルームロンダリング」と言う。

シックハウス症候群(Sick House Syndrome) (6話)

建材や家具から放出される化学物質(ホルムアルデヒド・アセトアルデヒド・トルエンなど)よって室内の空気が汚染され、それを吸うことで様々な体調不良を引き起こすこと。

新築・リフォーム後に入居した人に発症することが多く、化学物質過敏症を併発する場合もある。

産後パパ育休  (6話)

男女ともに仕事と育児を両立できるようにするため、2021年6月に育児・介護休業法が改定。新たに「産後パパ育休」が創設され、2022年10月から、子どもの出生後8週間以内に最大4週間までの休業を、育児休暇とは別に取得できるようになった。

損害賠償請求  (7話)

民法第709条で規定された不法行為及び、同法第415条で規定された債務不履行によって損害を受けた時に、相手方にその損害についての補償を求める手続きのこと。

刑法第204条【傷害罪】 (7話)

人の身体に障害を負わせる行いに関する犯罪で、15年以下の懲役または50万円以下の罰金に処される。

主に被害者がケガをしたり病気に罹ったときにこの「傷害罪」が成立し、相手にケガなどがない場合は「暴行罪」(刑法第208条)が適用される。「暴行罪」の法定刑は、2年以下の懲役または30万円以下の罰金と傷害罪よりも軽い。




地雷系ファッション (7話)

地雷系とは、表向きは魅力的なのに、相手に依存したり自虐的になったりとダークな内面を持っている女性を指す言葉で、彼女たちの「闇かわいい」ファッションのことを「地雷系ファッション」という。

黒を基調としたアイテム、赤系のアイシャドウで涙目を強調した地雷系メイクが主な特徴。別名「メンヘラファッション」。

ノマドワーカー  (8話)

ノマド(nomado)とは、遊牧民や放浪者のことで、遊牧民のように決まった場所に滞在せず、Wi-Fi環境のある喫茶店やコワーキングスペースなどを転々として仕事をする人のことを「ノマドワーカー」と言う。

一人での作業が中心のデザイナーやエンジニアに多く見受けられる。

スイミー (最終話)

スイミー/レオ・レオニ

オランダ出身の絵本作家レオ・レオニの絵本。世界中で翻訳されているベストセラーで、日本版の翻訳は詩人の谷川俊太郎が手掛けた。小さな魚が群れになって泳ごくことで大きな魚を追い払うというストーリーから、協力することの大切さを学べる。


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