こんにちは、
りんとちゃーです。
6月と言えば梅雨入りのシーズン。
雨の中の色鮮やかなアジサイに目がとまるこの時期には、「衣替え」や「夏越の祓(なごしのはらえ)」など、本格的な夏に備えるための行事がいくつか催されます。
記事では、以下のことをまとめています。
■衣替えと夏越の祓について
■2024年6月のカレンダー【付録】
6月の行事を学びながら、暑い夏に向けて心と体の準備を整えましょう。
衣替え・更衣【6/1】
「衣替え」とは、季節に合わせて衣服を着替える習わしのことです。
平安時代の宮中の「更衣(こうい)」と呼ばれる装束を着替える行事に起源があり、当時は年に2回、4月と10月の朔日(=4/1と10/1)に厄除け・お払いの意味を込めて行われていました。
この「更衣」という言葉は、帝の着替えを担当する女官の役職名でもあったため、混同を避けるために、後に「衣替え」へ名称が変化することになります。
江戸時代になると、幕府によって「年4回の衣替え(4/1・5/5・9/1・9/9)」が制度化。庶民の間にも衣替えの風習が広まっていきます。
和服から洋服へとスタイルが変化したのは明治時代のことで、新暦の導入に合わせて6/1を「夏の衣替え」、10/1を「冬の衣替え」の日とし、現代においても、この日を目安に衣服を着替えるのが慣例になっています。
■豆知識『クールビズ』
6/1~9/末までの4ヶ月間は、冷房節約のため、ノーネクタイ・ノージャケットの涼しい姿でオフィスで働くことが推奨されています。
地球温暖化対策の一環として、環境省が2005年に冷房時の室内の適正な温度管理(28℃を目安)を推進。その室温でも快適に過ごせる服装として「クールビズ」が生まれました。
夏越の祓(なごしのはらえ)【6/30】
「夏越の祓(なごしのはらえ)」は、6月の晦日【みそか】(=6/30)に宮中や神社で執り行われる「大祓(※1)」の神事のことを指します。
「大祓」は、かつては12/31の大晦日の日にも行われていましたが【=年越の祓(としごしのはらえ)】、現在ではその風習は廃れてしまっています。
(※1)大祓(おおはらえ)・・イザナギノミコトの禊ぎ(みそぎ)祓いを起源とする神事。日常の中で付着した心身の穢れや厄を払い清める意味合いがある。
「夏越の祓」の日になると、各地の神社に「茅の輪(ちのわ)」と呼ばれる茅萱(ちがや)で作った輪が設けられ、この輪をくぐることで、残り半年の無事を祈願するとともに、半年分の厄や穢れを清め落としていました。
ちなみに「茅の輪」は、左足から踏み入れ、左回り・右回り・左回りの順で8の字に回るのが作法とされ、「水無月の夏越の祓をするひとは、千歳の命延ぶといふなり」と唱えながら回ると、よりご利益を得られると言われています。
6月のカレンダー【付録】
付録として2024年6月の行事・祝日・二十四節気・記念日が分かるカレンダーを載せておきました。日々の生活にお役立てください。
【二十四節気】
●芒種(ぼうしゅ)【6/5】・・稲や麦などの「芒(のぎ)」がある穀物を植える時期。「芒」とは、イネ科植物の実の外穀にあるトゲ状の突起のこと。
●夏至(げし)【6/21】・・夏のちょうど真ん中で、北半球で最も昼が長くなる日。農家では田植えの繁忙期となる。中国ではこの日に「ちまき」を邪気払いのために食べる風習があり、日本では太陽の恵みに感謝して「夏至祭り」が一部地域で催されている。
【五節句・雑節】
●入梅(にゅうばい)【6/10】・・梅雨に入る最初の日のことで、暦の上では6/11から「梅雨入り」となる。梅を収穫して加工する時期でもあり、古くから梅酒や梅ジャムなどの保存食が作られてきた。
【行事・記念日】
●麦茶の日【6/1】・・6月が麦茶の原料である大麦の収穫期にあたり、麦茶の季節の始まりであることにちなんで、1986年に全国麦茶協同組合が制定。
●氷の日【6/1】・・旧暦6/1の「氷室の節会(ひむろのせちえ)」(=氷室から氷を切り出して臣下に配る宮中の習わし)にちなんで、日本冷凍倉庫協会が制定。
●虫の日【6/4】・・漫画家・手塚治虫らの呼びかけで設立した日本昆虫クラブが「む(6)し(4)」の語呂合わせにちなんで制定。昆虫が棲める街づくりをテーマに掲げている。
●ミルクキャラメルの日【6/10】・・1913年のこの日に、森永製菓株式会社が初めてミルクキャラメルを発売したことに由来した記念日。
●時の記念日【6/10】・・671年の4/25に天智天皇が漏刻(水時計)と鐘鼓を使って人々に時刻を伝えたという日本書紀の記述に基づいて制定。4/25は現在の暦に換算すると6/10にあたる。
●恋人の日【6/12】・・6/12は守護神で縁結びの神様である聖アントニウスの命日の前日にあたり、ブラジルのサンパウロではこの日を「恋人の日」と定めている。
●麦とろの日【6/16】・・「む(6)ぎとろ(16)」の語呂合わせに加えて、栄養価の高い山芋を使った「麦とろご飯」で暑い夏を乗り切ってもらおうと、「麦ごはんの会」が制定。
●父の日【6/16、6月の第3日曜日】・・・・アメリカ・ワシントン州のドット夫人が、母親が亡くなった後に男手一人で自分を育ててくれた父親に感謝する日を作って欲しいと牧師教会にお願いして生まれた記念日。
●ペパーミントの日【6/20】・・20日(はっか)の語呂合わせから、ペパーミント(はっか)の産地である北海道北見市まちづくり研究会が制定。
●冷蔵庫の日【6/21】・・冷蔵庫が最も活躍する梅雨から夏への節目の日(=夏至)であることにちなんで、日本電機工業会(JEMA)が制定。
●かにの日【6/22】・・星座のかに座が6/22から始まることと、日本語の五十音順で「か」が6番目、「に」が22番目になることに由来して、大阪の「かに道楽」が1990年に制定。
●UFOの日【6/24】・・1947年のこの日に、アメリカの実業家ケネス・アーノルドが初めてUFOを目撃したことにちなんで制定された記念日。
●星の王子さまの日【6/29】・・1999年に神奈川県箱根町で、世界初の記念館「箱根サン=テクジュペリ 星の王子さまミュージアム」がオープンしたことを記念して制定。6/29は星の王子さまの作者・サン=テクジュペリの誕生日にあたる。
【その他】
●旧暦6月『水無月(みなづき)』・・『無』は連体助詞の『の』を表し、「水無月」は「水の月」を意味する。旧暦の6月は、田んぼに水を引く季節なので、そこから「水の月」=「水無月」になった。
●6月の英名『June』・・結婚・出産を司る女神「ユノ(Juno)」が語源。6月に結婚すると幸せになれる「ジューン・ブライド」の言い伝えは、女神「ユノ」にちなんだもの。
●時候の花・・あじさい、しょうぶ、花しょうぶ など
●旬の菜と魚・・ズッキーニ、セロリ、新ごぼう、アユ、マアジ、キス など
●6月の童謡・唱歌
『あめふり』(作詞:北原白秋/作曲:中山晋平)
おわりに
いかがでしたでしょうか。
祝日や大きな行事がなく、梅雨入りで天候に恵まれない6月は、気分的にも晴れ晴れしない時期です。とは言え、翌月7月になると季節は本格的な夏。
気候の変化に順応するためにも、衣替えや湿気・暑さ対策など、今からできることをしておきたいものですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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