【8月行事】お盆の習わしと京都五山送り火|精霊送りの由来と意味

2022年カレンダー(暦)暦・年中行事
The March 2022 desk calendar with wooden pencil.

 こんちにちは、

 りんとちゃーです。

暦の上で秋の始まりとなる8月には、お盆にまつわる祭礼・行事が各地で催されます。

その中で特に有名なのが「京都の五山送り火」で、 お盆の16日に先祖の霊(=精霊)を送りとどけるために、京都を取り囲む五つの山に順に火が灯されます。

記事では、以下のことをまとめています。

お盆の由来、迎え火と送り火について

京都五山送り火と沖縄エイサー祭り

2022年8月のカレンダー【付録】

先祖供養の習わしを学んで、来たるお盆に備えましょう。




お盆

お盆とは?

仏壇の前のお線香とおりん

「お盆」は、先祖の霊を供養する仏教行事の「盂蘭盆会(うらぼんえ)」「魂祭り(みたままつり)」と呼ばれる日本古来の先祖供養が結びついた行事で、かつては旧暦の7月15日前後に行われていました。

現代では月遅れの8月13日~16日の「旧盆」に行なわれる地域がほとんどで、毎年この時期になると帰省ラッシュで各地の交通機関が混雑します。

「盂蘭盆会」は、サンスクリット語で「逆さに吊るされた苦しみを救う」という意味を持ち、その起源は、釈迦(しゃか)の弟子である木蓮(もくれん)の説話にあると言われています。

木蓮が釈迦に教えを請いました。

 

「死んだ母親が地獄に落ち、逆さ吊りの刑を受けて苦しんでいます。どうしたら救われるでしょうか?」

 

それに対し釈迦が「7月15日に母親を供養しなさい」と返答。

 

教えどおりの日に木蓮が供養を行ったところ、母親は無事、極楽浄土に行くことができたのです。

この説話がもとになって「盂蘭盆会」の行事が生まれ、それが後に日本に伝来。もともとあった土着の先祖信仰と融合して、日本独自のお盆の習わしが出来上がったと考えられています。

お盆の準備、迎え火と送り火

盆の上のお供え物(精霊馬・果物・野菜)

お盆の行事は、地域によってその時期・迎え方・送り方が異なりますが、一般的には「釜蓋朔日(かまぶたついたち)」と呼ばれる8月1日にお盆の準備(お墓や仏壇の掃除など)を始め、13日の夕方に、先祖の霊が迷わず帰って来られるように家の前で「苧殻(※1)」を燃やし、「迎え火」を焚きます

その際、ご先祖様を迎えるために、仏壇の前に精霊棚をしつらえ、ナスとキュウリでできた精霊馬(※2)や季節の野菜・果物、精進料理などを供えます。

(※1)苧殻(おがら)・・麻の茎の皮を剥いで干したもの。空間を清める働きがある。

 

精霊馬(キュウリとナス)

(※2)精霊馬(しょうりょううま)・・キュウリは足の速い馬に見立てたもので、あの世から早く家に戻って来られるように、ナスは歩みの遅い牛を表し、ゆっくりあの世に帰ってもらうという意味を持つ。

そして、15日の夜もしくは16日の朝に、同じ場所で再び苧殻を燃やし、「送り火」を焚いて先祖の霊を送り出します。この時、精霊棚に供えた野菜や果物を川に流す「精霊流し」も同時に行います。




各地のお盆の行事

お盆の時期になると、先祖の霊を送る「精霊送り」に由来した行事が各地で行われます。その中で特に有名なのが「京都の五山送り火」「沖縄のエイサー祭り」です。

京都五山送り火

京都の五山送り火

「五山送り火(ござんのおくりび)」は、毎年8月16日のお盆の夜に京都で行われる精霊送りの行事で、八幡(やはた)神社の祇園(ぎおん)祭りとともに京都の夏を彩る風物詩として全国的に知られています。

五山送り火の灯す文字と時間

東山浄土寺の如意ヶ嶽(にょいがだけ)「大」に始まり、松ケ崎の西山と東山「妙」と「法」西加茂の船山「船形」金閣寺の大北山「左大文字」嵯峨鳥居本(さがとりいもと)の曼荼羅山(まんだらやま)「鳥居形」と、送り火が順番に灯っていきます。

如意ヶ嶽は、空海が疫病を払うために火を焚いた場所と言われ、「妙」「法」の送り火は日蓮宗の題目「南無妙法蓮華経」が由来。鳥居形は愛宕山の「鳥居参道」を、船形は霊を送る「精霊船」を表しています。

「五山送り火」の起源については諸説ありますが、一説によると、送り火を焚く日の夜に、松明(たいまつ)の火を空に投げて虚空を行く霊を見送るという風習があり、それが、山に火を灯す様式に変化していったのではないかと考えられています。

沖縄エイサー祭り

沖縄のエイサー祭り

「エイサー祭り」とは、旧盆明けの最初の週末に、沖縄本島の中部にあるエイサーのまち・沖縄市で繰り広げられる青年エイサーの祭典のことで、年間約30万人が訪れる人気イベントとなっています。

「エイサー祭り」は3日間にわたって開催され、初日の「道じゅねー」では、県内各地の青年会が、唄と三線・太鼓の囃子(はやし)に合わせて踊りながら沖縄市街地を練り歩き、中日の「沖縄市青年まつり」では、沖縄市青年会が中心となってエイサーを披露。

最終日には、県内各地から選抜された選りすぐりの団体が参加し、楽器・踊り・隊列の異なる様々なエイサーを見ることができます。

ちなみに、「エイサー」とは、旧暦のお盆の最終日に祖先を送る「御送り(ウークイ)」で行われていた念仏踊りのことを指し、その時の囃子「エイサー、エイサー、ヒエルガエイサー」が呼び名の由来だとされています。




8月のカレンダー【付録】

付録として2022年度8月(初秋・旧暦7月【文月】)の行事・祝日・二十四節気・記念日が分かるカレンダーを載せておきました。日々の生活にお役立てください。

8月のカレンダー

【二十四節気】

立秋【8/7】・・暦の上では秋だが、まだまだ残暑の厳しい時期。ひぐらしが鳴き始める頃で、残暑見舞いが時候の挨拶となる。
処暑【8/23】・・暑さが緩み、涼しげな秋の風が感じられる頃。台風の被害が多い日でもあり、暴風雨に注意が必要。

【国民の祝日】

山の日【8/11】・・山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する日。海の日が国民の祝日になったことをきっかけにして、2016年の改正祝日法で新設された。

【記念日・行事】

ハーブの日【8/2】・・1987年に開始したフレッシュハーブの販売事業30周年を記念して、2017年に株式会社エスビー食品が制定。日付は、「ハ(8)ーブ(2)」の語呂合わせより。

青森ねぶた祭り【8/2~7】・・東北の三大祭りの一つ。農作業の妨げとなる睡魔を払う「眠り流し」にお盆の「精霊流し」が加わった七夕行事。夕刻に火を灯し、町内を練り歩く
はちみつの日【8/3】・・「はち(8)みつ(3)」の語呂合わせから、はちみつ全日本協同組合と日本養蜂はちみつ協会が、健康食品としてのはちみつの魅力を知ってもらうために1985年に制定。
箸の日【8/4】・・「箸を正しく使おう」という民族研究者の提案を受けて、わりばし協会が1975年に制定。
ハムの日【8/6】・・日本ハム・ソーセージ工業協同組合が「ハ(8)ム(6)」の語呂合わせにちなんで制定。
バナナの日【8/7】・・暑い夏に栄養豊富なバナナを食べて元気になってもらいたという願いを込めて、日本バナナ輸入組合が2001年に制定。日付は「バ(8)ナナ(7)」の語呂合わせから。
ひょうたんの日【8/8】・・数字の「8」がひょうたんの形に似ていることにちなんで、全日本愛瓢会が制定。
パイナップルの日【8/17】・・「パ(8)イ(1)ナ(7)ップル」の語呂合わせから、果物や野菜の生産・販売を行う株式会社ドールが制定。

地蔵盆【8/23、24】・・近畿地方でお盆期間に行われる、道祖神(どうそじん)信仰と結びついた行事。地蔵菩薩(じぞうぼさつ)を洗い清めて新しい前垂れをかけ、化粧を施して提灯(ちょうちん)などを飾り付ける。
ラーメン記念日【8/25】・・1958年のこの日に、世界初の即席ラーメン「チキンラーメン」を発売したことを記念して、日清食品株式会社が制定。
焼き肉の日【8/29】・・夏バテ気味になっている人にスタミナをつけてもらうため、全国焼肉協会が1993年に制定。日付は「や(8)きに(2)く(9)」の語呂合わせにちなんだもの。
野菜の日【8/31】・・野菜の良さを見直してもらうため、「や(8)さ(3)い(1)」の語呂合わせから、全国青果物商業共同組合連合会などの9団体が1983年に制定。

【その他】

時候の花・・向日葵(ひまわり)、桔梗(ききょう)、撫子(なでしこ)、朝顔(あさがお) など
旬の菜と魚・・きゅうり、冬瓜、かぼちゃ、とうもろこし、カワハゼ、アオリイカ、ハモ など




おわりに

いかがでしたでしょうか。

8月と言えば帰省ラッシュのシーズン。ご先祖様を供養するために、お盆の時期に実家に帰る人も多いかと思われます。

今回の記事で紹介した内容は、そんなお盆行事全般に役立つ知識ばかりなので、ぜひ覚えて帰ってください。

さて、お盆が明ければいよいよ夏も終盤。気温が下がって過ごしやすく、おいしい物がいっぱい食べられる秋の到来が今から待ち遠しい限りですね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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