【月9ドラマ】「イチケイのカラス」第6話のあらすじと感想(ネタバレあり)

羽を広げて花に止まるチョウドラマ

 こんにちは、

 りんとちゃーです。

先日の5月10日(月)にドラマ「イチケイのカラス」第6話が放送されましたが、皆さんはご覧になられましたか?

「黒木華」と「竹野内豊」が主演をつとめる法廷ドラマ第6回のストーリーは以下のようなものでした。

第6話のあらすじ


「地獄耳の岸田」という異名を持つ窃盗犯・岸田茂(バカリズム)が、志摩総一朗(羽場裕一)の自宅から現金113万円を奪ったとして逮捕。公判で理路整然と尋問に答える彼ですが、逃走時のことになるとなぜか答えがあいまいになり、入間みちお(竹野内豊)はそのことに疑念を覚えます。12年前の事件の志摩、その志摩の自宅に窃盗に入った岸田、さらに志摩の周辺を調べていた記者が襲われる事件、一見関係なさそうな3つの出来事が不可解につながりあって――。隠された真実を明らかにするために、第一刑事部(イチケイ)が裁判に挑みます。

記事では、以下のことをまとめています。

登場人物の紹介
第6話のあらすじと感想+気になる用語の解説
ドラマ情報(公式サイト・スタッフ・原作など)

ドラマを見逃した人でも物語の大まかな概略が理解できるように、なるべくセリフを交えて詳しめにまとめました。

ストーリーの把握や内容のおさらいとしてご活用ください。




登場人物

坂間 千鶴(黒木 華)・・東京地裁第三支部の第一刑事部(通称:イチケイ)に配属された裁判官。何事も合理的に考えるタイプ(いわゆる堅物)で仕事は機械的にこなす。
入間 みちお(竹野内 豊)・・常識にとらわれない型破りなスタイルで事件の真相を調べ上げるくせ者裁判官。千鶴とは対照的なゆるい性格で、ふるさと納税の返礼品を収集するのが趣味。
駒沢 義男(小日向 文世)・・刑事部の部長。東大法学部出身。現代の司法を立て直そうという野心から、入間に裁判官になるよう依頼。入間には『たぬきおやじ』と呼ばれている。
石倉 文太(新田 真剣佑)・・書記官で元傍聴マニア。みちおの大ファンで、彼の話を最前列で見るために書記官の職に就いた。家はそば屋。
井手 伊織(山崎 育三郎)・・上司である城島とともに行動する第三支部の検事。冷静沈着で頭脳派の印象が強く、その美形を利用して女性を色仕掛けで落とすこともある。司法修習生卒業時の初心は「裁判で証言できない人の代弁者として法廷に立つ」。
城島 怜治(升 毅)・・主任検事。井手の上司で、部長の駒沢とは司法修習時代の同期。修習生卒業時の初心は「起訴・不起訴の権限は、検察組織ではなく検察個人に与えられる。(中略)――正義を実践したい」。




あらすじと感想

羽を広げて休息する色美しいチョウ

チョウのはばたき

石倉(新田真剣佑)のそば屋で、草野球の話をして盛り上がる第一刑事部(イチケイ)部員たち。

そこへ千鶴(黒木華)と日高(草刈民代)がやって来て、それに気づいた入間(竹野内豊)は唐突に、次のようなことを日高に質問します。

「チョウのはばたきが嵐を起こすと思いますか?甥っ子がバタフライ効果を身近で起こしたってい言うんです。」

気になるワード①『バタフライ効果』


チョウが羽を動かすと空気中の微粒子が動き、それが他の微粒子を動かし、さらに多くの微粒子を動かす。そうしているうちに、やがて地球の反対側の竜巻に影響を与える。些細なことが様々なことの要因を引き起こし、大きな出来事の引き金につながるという考え方。

「最高裁長官になれば、法曹界にどんな影響が広がっていくんですかねぇ。」

「いい影響、わるい影響、どちらだと思う?」

日高に聞かれて、入間は「ミチコの散歩に行ってきまーす」と言いながら席を立ってこう答えます。

「志摩総一郎、彼が被害にあったという窃盗事件を担当することになるんです。12年前の波紋じゃないといいけどなぁ・・」

第一回公判

検察からの事件の説明――。

「被告人・岸田茂(43)は、オメガ会計事務所の所長・志摩総一朗(58)の自宅に忍び込み、金庫から現金113万円を窃取。

犯行後、自転車を窃取し逃走をはかるが、新聞配達員と自転車同士の接触事故を起こし、相手に顔を見られる。

その後、指名手配されて一週間後に自首をした。ちなみに、被告人は前科6犯、いずれも窃盗罪です。

被告人は名門国立大学を卒業後、大手投資会社に就職したものの、わずか半年で退職。エリートから脱落して窃盗を繰り返したと思わ・・」

「聞き捨てならないですね」と憤然とした口調で言葉をさえぎる被告人の岸田(バカリズム)。

「エリートから脱落して窃盗――、その紋切り型の発想が全国の泥棒を敵にまわすことになりますよ。

泥棒は魅力的な仕事です。石川五右衛門、ねずみ小僧、フィクションで言えば、アルセーヌルパン、ロビンフッドまで、著名な泥棒は数多く存在します。

それはなぜか?そこに人を惹き付ける圧倒的な個性が存在するからです。

ちなみに僕は、どんな金庫でも開けられる『地獄耳の岸田』と呼ばれていて、いずれ歴史に名を残します。」

理路整然と弁をまくし立てる被告人に、弁護人が思わず「発言はひかえるように」と注意を入れますが、入間は逆に「詳しく聞かせてください」と好奇な目で被告人に話を続けるよう促します。

被告人は続けます。

「どんな泥棒にも欠かせないのは、1・2に分析、3・4飛ばして、5に分析。住人の生活パターン、家族構成、侵入経路の検証、そして火曜・金曜のどちらかに実行すること。

月曜日は一週間のはじまりで緊張感があり、火曜日になると気が抜ける。金曜日は明日から休みだと思って緊張が緩む。

最後に大事なのはポリシー・美学で、私はお金が余っているとふんだ家しか狙わない。そして人は絶対に傷つけない。」

「他に質問があればどうぞ」と聞いてくる被告人に、入間は疑問に思っていたことを尋ねます。

「自転車で逃げるつもりなら、どうしてそれを用意してなかったんですか?」

「そこを突かれると自分で自分が情けない。一時の気の緩みです。今後の反省材料にします。」

▶▶まさかのバカリズムの登場に驚きです。彼と竹野内豊の共演は名作ドラマ『素敵な選TAXI』以来になりますね。とても懐かしいです。枝分さんを思い出してしまいました。ちなみに、彼が演じることになった理路整然と理屈をこねまわす被告人の岸田、知的なイメージの強い彼にぴったりのはまり役だったと思います。




第二回公判

新聞配達員の証言――。

「被告人が重そうなカバンを前かごに載せて、ふらふらしながら僕にぶつかってきたんです。ケガをしていたので念のために交番のおまわりさんに話しました。」

その話を聞いて、「重そうなカバンの中身は何だったんですか?」と被告人に質問する入間。

被告人は答えます。

「泥棒におけるあらゆる道具です。」

「あらゆる道具を詳しく教えてください。」

執拗に聞いてくる入間に、被告人は「しつこい・・」と思わず口に出してしまいます。

公判後――。

裁判の様子を外から見ていた千鶴が入間のもとに近づき、「いつも通りやろうと自制しているように見えます」と思ったことを伝えます。

さらに、12年前の事件に原因があると察した千鶴は、入間に「詳しく話してください」とお願いします。

12年前の事件の公判記録――。

■被害者:布施元治(45) 東丸電機経営戦略部長
■被告人:仁科壮介(37) 東丸電機研究部主任
――工場の製造部門に異動を命じられた仁科(窪塚俊介)は精神不安定となり、布施(中野剛)と何度もトラブルを起こす。事件当日、口論から仁科は工具で相手を殴り殺害。逮捕され罪を認めるが、公判では一転して無実を主張。

「僕が聞いた仁科さんの主張は違った・・。」

入間が思い返すように事件のことを語ります。

「仁科さんが現場に来た時、布施さんはすでに亡くなっていて、現場から走り去る男を見たと言っていた。彼は無実を主張したけど、連日の警察の厳しい取り調べでやったと認めてしまった。

僕は、裁判の場で立ち去ったとされる志摩総一郎の証人尋問を要求した。しかし、『本件と関係性がないから』といって日高裁判長は却下した。

僕には『どうして』がいっぱい残った。『どうして』証人尋問を拒否したのか、『どうして』現場検証をさせてくれなかったのか。

結果、被告人は無期懲役の判決を下され、それを苦にして自殺してしまった。僕は仁科さんを救えなかった・・。」

「志摩総一郎は元国税庁の官僚で、現在はオメガ会計事務所の所長。その事務所が東丸電機の税理顧問を請け負っている。そして、今回窃盗にあった人物こそがその志摩総一朗なんだ。」

そこへ石倉があらわれ、「岸田の窃盗事件でおかしなことが分かりました」と2人に報告します。

「防犯カメラの閲覧申請をしたら、僕たちより前に見せて欲しいと言った人物がいたそうです。

それは、メイホウ新聞の記者・真鍋伸で、新聞社に問い合わせたところ、数日前、誰かに突き飛ばされて頭を強く打ち、現在脳死状態にあるとのことです。しかも、犯人はわかっていません。」

12年前の事件に、記者が襲われる事件、そして岸田の窃盗――、不可思議なつながりを見せる3つの事件に、「これは単なる窃盗事件じゃないぞ」と、入間たちはただならぬ思いを抱きます。




走れ!川添主任

防犯カメラの映像を確認するイチケイ部員。

被告人が、犯行前に軽そうに持っていたカバンを犯行後に重そうに持っていることに気づいた千鶴が、「カバンの中に盗むための道具が入っていたのではなく、盗みに入った時に何かを盗んでカバンに入れたんじゃないですか?」とみんなに言います。

その後、盗んだ物の重さから何かを見極めようという運びになり、民間の科学捜査研究所に実験・検証を委託。その対象者として、被告人と体型が近い川添(中村梅雀)が選ばれることになります。

実験開始――。

重さ10kg ・・カバンを自転車のかごに入れて走る川添。スピードが出てるので、これではないと判断。【
重さ30kg ・・重たすぎるカバンによろよろの川添。これでは絶対にないと判断。【
重さ15kg ・・微妙なラインで、非常に惜しいと判断。【
重さ20kg ・・見事ぴったり一致。これが正解と判断。【

何度も思いカバンを運ばされて、その場に倒れ込みダウンする川添。

彼以外のイチケイ部員で、カバンの中身の20kgは何なのかの話し合いになりますが、「現金なら20kgで2億円(一万円=1g)だし、まさかね・・」と結局答えがまとまりません。

▶▶ドラマ内でなかなか活躍の場がないイチケイ脇役メンバー。その中で、今回は川添が色んな意味で活躍していました。ただ年齢的に運動が一番きついのに、重い荷物を持たせて走らせるのは、ちょっとかわいそうだなと感じました。特に2回目の30kgの実験は、入間たちが悪意で仕込んだとしか思えません。

事件の裏に隠されるもの

新聞記者の真鍋伸(坂口和也)が入院する病院に行き、妻の由貴(臼田あさ美)に話を聞く入間・千鶴・石倉の3人。

夫が調べていたことを彼女は話します。

「夫は、国税庁の天下りについて調べていて、志摩総一郎は天下りのコーディネーターとしての役割を担っていたそうです。」

■気になるワード②『天下り』


官僚が関係の深い民間企業などに相応の地位で再就職すること。官僚組織の若返りや、民間企業での官僚の経験・知識の活用というメリットがある反面で、汚職や癒着が起きるというデメリットもある。

話を終えて病室を出ると、駒沢(小日向文世)から電話があり、彼はこう言ってきます。

「妙なことが分かりました。窃盗事件の捜査過程を警察に聞いたら、大至急送検するように要請した人物がいたそうです。その人物の名は検察官検事の小宮山明実です。」




第三回公判

被告人の岸田がカバンの中身についてあらためて供述します。

「お金以外に倉田徳右衛門の木彫りを盗んだんです。でも、鑑定した結果、模造品と分かったので破棄しました。」

志摩総一郎の証人尋問――。

検察が志摩(羽場裕一)に、被告人の供述が事実かどうか確認します。

「はい、模造品です。だから盗まれたことにも気づきませんでした。あと、どこで入手したかも記憶にございません。」

そう答える志摩。さらに、入間のほうに向き直ってこう発言します。

「入間裁判長、あなたのことを覚えてますよ。12年前、殺人事件の公判で私を証人として法廷に呼び出そうとした。まるで『容疑者』のような扱いでね。私に対して固執する何かがあるのでしょうか?」

「かつての事件と本件とはまったく関係ありません。」

否定の言葉を返す入間。

「この窃盗事件の真実を明らかにする。そうでないと岸田被告人を正しく裁けないからです。

被告人、あなたが会社をやめたのは、移動販売のパン屋をやろうとしてたからですね。でも失敗してしまい、それから窃盗を繰り返すようになった。」

自分の過去について詳しく調べられていて驚く被告人。

その後、駒沢が検察に対して「お願いした小宮山検事の録音・録画記録はどうなっています?」と尋ねることになるのですが、城島(升毅)は何だか苦しげな表情をして、小声でこう答えます。

「不見当だと・・」

▶▶3話に続いてまたまた登場した「見当たらない」という意味の『不見当』。存在しないと断言してしまったら、あとで見つかった時に虚偽の罪に問われるので、それを防ぐために用いる、司法の場において非常に都合の良い言葉。駒沢が最も嫌う言葉でもあります。

チキン城島

公判後――。

「どこからの圧力です?」と問い詰める駒沢に、城島は「黙秘します」といって沈黙を貫きます。

そこへ入間が一言。

「次長検事からの圧力?」

どうやら図星だったらしく、城島は激しく動揺し、「次長検事の中森検事は検察のNo.2で、むかつくけど逆らえなかったんだ・・」と言い訳がましく弁明します。

その様子を傍で見ていた他のイチケイ部員。

「捜査の要(かなめ)である検察が非協力的とはどういうこと?」と不満をあらわにします。

そんな最中、真鍋伸が病院で亡くなったという連絡が入り・・。




下手な小芝居

所在尋問――。

無遠慮な来訪であることに謝意を示し、真鍋の妻・由貴に話を聞く入間たち。

「釣りが好きだったんですか?」と聞く入間に対して、彼女は次のように答えます。

「夫の父親が漁師で、港町で育ったんです。もしかしたら、事件の前に釣りに行ってたかも知れません・・。」

石倉のそば屋――。

事件のことについて話し合うイチケイ部員。

そこへ井手(山崎育三郎)と城島が店に入ってきて、みんなに聞こえるように会話をしはじめます。

「小宮山の担当事務官の話によると、窃盗犯の岸田の行方を警察より先に見つけ出そうとしていたそうです。」

「つまりそれは、2億円が志摩の家から盗まれたことが事実なら、公になるのを検察が嫌がったってことか。」

「小宮山は岸田の交通ICカードから、潜伏先は世田谷区の用賀あたりと見抜いていたそうです。」

「となると何かしらの取引きがおこなわれたかもしれんな。それなら、防犯カメラの映像をおさえて、被告人にぶつけるという手もあるな。」

▶▶どうやら井手と城島は、上からの圧力でイチケイに直接協力できないので、間接的に調査内容を知らせる小芝居を打ったみたいです。

記者の残したもの

真鍋の釣り仲間に話を聞くために、海で釣りをして時間をつぶす入間・千鶴・石倉の3人。

千鶴は疑問に思っていたことを入間に尋ねます。

「12年前の事件、一度遺族が再審請求して却下されてますよね。その時の代理人、入間さんじゃないのはどうしてですか?」

「解任されたんだよ、僕。」

そう答える入間。

石倉がそれに言葉を加えます。

「みちおさんは悪くないんです。その審議、学生の時に僕も傍聴していたんですが、仁科さんは入間さんのことを信じ切っていた。絶対に救い出してくれるって。

入間さんは、『必ず無実を証明してみせる』って彼に約束しました。それで、希望を見せてしまったんだと思います。

なのに有罪判決。裏切られた気持ちになったんだと思います。」

その後、真鍋の友人である戸田啓次(中村元気)に話を聞くことになり、入間が「真鍋さんについて、何か気づいたことはありませんか?」と尋ねると、戸田から「真鍋はなぜか船板を外していました」と回答があります。

戸田に先導されて船板を見せてもらう入間。

すると、板の下からなんと一冊の手帳が見つかります。




第四回公判

駒沢は小宮山(テイ龍進)に、被告人が自首前に潜伏したとされる場所の防犯カメラの映像を見せ、そこに現れた人物を指し示して、「この人物はご存知ですか?」と尋ねます。

「元検察官で現在弁護士の畠山くん、かつての後輩です。」

そう答える小宮山。

駒沢は続けます。

「公判中、彼が何度か岸田被告人と面会しに訪れていることがわかっています。理由はご存知ですか?」

「いいえ、知りません。」

「あなたが岸田被告人を探し出そうとしていたことは分かっています。あなたの指示で畠山さんは岸田被告人に接触したのではないですか?」

「私は感知していません。話は畠山くん本人から聞いたらどうですか?」

「証人尋問を要請したところ、彼は姿を消しました。」

「私から話せることは何もありません。」

そう言って、あくまで自分は何も知らないことを小宮山は主張します。

被告人の証人尋問――。

法壇から降りて自分の目の前に立つ入間に驚く被告人。

入間は被告人に向き合って言います。

「パン屋――、それがあなたが本当にやりたいことなんじゃないですか?まだチャレンジできるのではないですか

私は弁護士をやって裁判官を志した時、ある決意をしました。正しい裁判を必ずおこなうと。今回の窃盗事件はいくつかの事件がつながっている可能性が高くなりました。」

「私には関係ない。私なりのポリシーがある。情に訴えても無駄ですよ。」

言い返す被告人。それに対し入間は、「いえ、ポリシーに訴えるつもりです」と言って、彼に後ろを向くよう指示します。

そこに座っていたのは、真鍋の妻・由貴で、入間は彼女を指し示しながら話を続けます。

「真鍋さんは亡くなられました。あなたの事件を調べようとして何者かに命を奪われた。人は絶対に傷つけないというあなたのポリシーでも、誰も傷つけない犯罪なんてないんです。

人はひとりじゃない、ひとりでは生きていけない。だからこそ、自身の行動が知らず知らずのうちにまわりに影響をおよぼす。

いい事もわるい事もです。自分が変わらないと何も変わらない。私には法廷で真実を持って被告人と向き合う。それが被告人の変わるきっかけに少しでもなると思うからです。」

「入間みちお・・、名前覚えちゃいました。」

入間の熱意の込もった言葉に、降参と言わんばかりに被告人は語ります。

「入間裁判長は、私がみずから真実を語るかどうか、ちゃんと向き合ってくれてるんでしょ。あなたはしつこい、とびきりしつこい。だから、あなたには勝てない。

私が盗んだお金は113万円じゃない。2億円です。ターゲットの家に入った時は驚きました。金庫に現金2億、ピンときました。これは表に出せないお金、盗んでも正式に被害届けを出せないと。

一週間後、あの防犯カメラに映っていた男が尋ねてきました。一千万円で私は買収された、これが真実です。」

話を終えた後、「すいませんでした」と由貴に頭を下げて謝罪する被告人。

▶▶人は1人で生きているようでいて、実は様々な人とつながり・関係を持っています。そして自分がとった行動で思いがけぬ波及効果をもたらすことがあります。

 

その事を入間に諭されて、自分の犯罪が1人の尊い命を奪うことにつながったと気づいた岸田。被告人をみずからの罪に向き合わせた入間の力はやはりすごいなあと思いました。

最後に、駒沢が「被告人の供述に関することで、提示したい証拠がある」と言って、弁護人に真鍋記者が隠し持っていたデータを見せるよう指示します。

画面に映し出されるデータの内容――。

そこに現れたのは、志摩総一郎の会計事務所が担当する大手企業数社の裏帳簿でした。

「精査したところ――」

駒沢がデータについて詳しく説明します。

「これは売上と利益を少なく見せる法人税法違反、つまり脱税です。国税庁OBが税理士をつとめる企業は税務調査がされにくいと言われていて、これを利用した脱税の疑いがあります。

志摩総一郎の自宅にあった2億円が企業からの見返りの金銭かどうか、今後の捜査の過程で分かることになるでしょう。」

真っ直ぐに輝いて

公判後、真鍋の妻・由貴に手帳を手渡す千鶴。

「最後のページを見てください」という千鶴の言葉に従って由貴が手帳を開けると、そこには夫婦2人の映った写真と、産まれてくる子どもの名前を決めようとして夫が書いたたくさんの候補名が――。

そして、その中で○をつけられた『直輝(なおき)』の文字を見た彼女は、悲しみのあまり泣き崩れてしまいます。

▶▶命を奪われる直前まで産まれてくる子どもの名前を考えていた記者の真鍋が、最終的に選んだ名前である『直輝(なおき)』。「真っ直ぐに輝く」という意味のとおり、その名前には、曲がることなく真っ直ぐな大人に成長してほしいという、新聞記者として正しきジャーナリズムを貫く彼の強い願いが込められているように感じました。





 お疲れ様でした。

 ドラマ第6話は

 ここまでです。 

今回のドラマの中で一番見ものだったのは、何といっても竹野内豊とバカリズムが裁判長・被告人という役で対峙する公判シーンでしょう。『選TAXI』以来の2人の息の合った絶妙のからみには、いつにない面白さがありました。

また、岸田の窃盗事件をきっかけに12年前の事件の扉を開くことになったイチケイ。入間が弁護士をやめるきっかけともなった因縁の裁判の真相は明らかになるのでしょうか。

日高も含めた司法界上層部と入間たちイチケイの全面対決が、どうやらはじまりそうです。

 

 




ドラマ情報

「イチケイのカラス」

――フジテレビ系 毎週月曜日  夜9:00~

公式サイト
https://www.fujitv.co.jp/ichikei/
原作:浅見理都

「イチケイのカラス」(講談社モーニングKC刊)

主題歌:Starlight/WGB(和楽器バンド)
脚本:浜田秀哉(『絶対零度』シリーズ、『やけに弁の立つ弁護士が学校でほえる』他)
音楽:服部隆之
プロデュース:後藤博幸(『SUITS/スーツ』シリーズ、『ほんとにあった怖い話』シリーズ他)、有賀 聡(ケイファクトリー)(『カンナさーん!』、『初めて恋をした日に読む話』他)、橋爪駿輝(『嫌われる勇気』、『ペンション・恋は桃色』他)
編成企画:高田雄貴(『刑事ゆがみ』、『黄昏流星群』他)
演出:田中 亮(『コンフィデンスマンJP』、『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』他)、星野和成(『チーム・バチスタ』、『SUITS/スーツ2』他)、森脇智延(『SUITS/スーツ』シリーズ、『ほんとにあった怖い話』シリーズ他)、並木道子(『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』、『モトカレマニア』他)
制作協力:ケイファクトリー
制作・著作:フジテレビ第一制作室

▼出演者▼


○入間 みちお  ・・ 竹野内 豊
○坂間 千鶴   ・・ 黒木 華
○石倉 文太   ・・ 新田 真剣佑
○井出 伊織   ・・ 山崎 育三郎
○浜谷 澪    ・・ 桜井 ユキ
○一ノ瀬 糸子  ・・ 水谷 果穂
○川添 博司   ・・ 中村 梅雀
○城島 怜治   ・・ 升 毅
○日高 亜紀   ・・ 草刈 民代
○駒沢 義男   ・・ 小日向 文世

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