【月9ドラマ】「イチケイのカラス」第5話のあらすじと感想(ネタバレあり)

水辺でくつろぐ白鳥ドラマ

 こんにちは、

 りんとちゃーです。

先日の5月3日(月)にドラマ「イチケイのカラス」第5話が放送されましたが、皆さんはご覧になられましたか?

「黒木華」と「竹野内豊」が主演をつとめる法廷ドラマ第5回のストーリーは以下のようなものでした。

第5話のあらすじ


書記官の石倉文太(新田真剣佑)の初恋の相手である馬場恭子(生田絵梨花)が所属するバレエ団の経営者・槇原楓(黒沢あすか)が元トレーナー・矢口雅也(松木研也)を階段から突き落としたとして逮捕。また、それとは別に起きた食い逃げ事件の犯人・元木次郎(阿南健治)が、槇原の犯行現場を目撃したと証言。そんな2つの事件に対して、入間みちお(竹野内豊)が『併合審理』を提案することになり・・。

記事では、以下のことをまとめています。

登場人物の紹介
第5話のあらすじと感想+気になる用語の解説
ドラマ情報(公式サイト・スタッフ・原作など)

ドラマを見逃した人でも物語の大まかな概略が理解できるように、なるべくセリフを交えて詳しめにまとめました。

ストーリーの把握や内容のおさらいとしてご活用ください。




登場人物

坂間 千鶴(黒木 華)・・東京地裁第三支部の第一刑事部(通称:イチケイ)に配属された裁判官。何事も合理的に考えるタイプ(いわゆる堅物)で仕事は機械的にこなす。
入間 みちお(竹野内 豊)・・常識にとらわれない型破りなスタイルで事件の真相を調べ上げるくせ者裁判官。千鶴とは対照的なゆるい性格で、ふるさと納税の返礼品を収集するのが趣味。
駒沢 義男(小日向 文世)・・刑事部の部長。東大法学部出身。現代の司法を立て直そうという野心から、入間に裁判官になるように依頼。入間には『たぬきおやじ』と呼ばれている。

馬場 恭子(生田 絵梨花)・・石倉文太の同級生で槇原バレエ団の花形ダンサー。「バレエを愛している」が口癖で、一流のダンサーに育ててもらった槇原楓に恩を感じている。
石倉 文太(新田 真剣佑)・・書記官で元傍聴マニア。みちおの大ファンで、彼の話を最前列で見るために書記官の職に就いた。家はそば屋。馬場恭子と同級生で彼女が初恋の相手。
槇原 楓(黒沢 あすか)・・槇原エラーブルバレエ団の経営者。25年前にダンサーから振り付け師を経てバレエ団を設立。当時子どもだった馬場恭子をスターにまで育て上げた。




あらすじと感想

水面を眺める白鳥

初恋のバレリーナ

白鳥の湖を踊る一人の女性―――。

『槇原バレエ団の経営者・槇原楓(黒沢あすか)、元トレーナーへの傷害容疑で逮捕』という情報が流れ、不安な面持ちになる団員たち。

そこへ馬場恭子(生田絵梨花)がやって来て、「公演は予定通り行うから」と言ってみんなを安心させます。

第一刑事部――。

バレエ団で起きた傷害事件の起訴状が届き、第一刑事部(通称:イチケイ)の部員で話し合うことに。

起訴内容は以下の通り。

■被告人:槇原楓(51)
■被害者:矢口雅也(38)
――2人は口論からもみ合いになり、被告人が被害者を橋の階段から突き飛ばしてしまう。被害者は一命をとりとめたが、現在も意識不明の状態。

書記官の石倉(新田真剣佑)が「このバレエ団には中高の同級生がいるんです」とみんなに告白。その同級生について語りはじめます。

「バレリーナの馬場恭子さんは、中学の時に親元を離れてバレエ団に入団したんです。そして、槇原楓さんに導かれて才能を開花させました。」

「大丈夫かなぁ、恭子ちゃん・・」と心配そうにつぶやく石倉を見て、入間(竹野内豊)が思わず「もしかして、初恋の人?」と尋ねます。

すると、どうやら図星だったらしく、「心を読むのはやめてください」と石倉は場をごまかします。

そこへ駒沢(小日向文世)が一言。

「被告人の関係者に知り合いがいる場合、基本的に裁判官なら審理に関わるのは避けるべきです。書記官の場合は選択の余地がありますが・・」

それを聞いて思案顔になる石倉。入間が「Yってるね」と形容します。

■気になるワード①『Yってる』


『Y』とはアルファベットの『Y』のこと。そのかたちの通り、右に行くか左に行くかの分岐点を示す。「昼飯Yってる」、「人生にYってる」など、使い方はさまざま。

「ぼく、Yってます」とさっそくその言葉を使う石倉。

そんな彼に駒沢は「公判に加わるなら、中立的立場を逸脱してはだめだよ」と忠告を入れます。

▶▶豪華なゲスト出演者の登場が定番となったこのドラマ。今回は乃木坂46の生田絵梨花さんがバレエ団のダンサーである馬場恭子役を演じていました。時代を彩るアイドルともあってか、バレエを踊る姿に華やかさと美しさがありました。




第一回公判

傍聴席に座る恭子の姿を見て、学生時代の頃を思い出す石倉。

その後、入間も傍聴人として参加し、公判がはじまります。

検察からの事件概要の説明。

「被害者・矢口雅也(松木研也)は槇原エラーブルバレエ団のトレーナーとして在籍。しかし一年前、複数の女性ダンサーにセクハラをおこなったとして槇原が解雇。被害者は就職先を失って、一方的に槇原に恨みをつのらせる。

事件当日、復職をせまって被告人と口論。激昂した被害者が被告人につかみかかり、抵抗した反動で被告人は被害者を階段から突き飛ばしてしまう。

結果、被害者は頭を強打。一命はとりとめたが、意識不明で回復が難しい状態にある。」

検察の説明後、傍聴席から入間が、法壇に向けて画用紙で何やらメッセージを送ります。

そこに書かれていたのは、

「さっき、食い逃げの公判やったんだよ」

「食い逃げとバレエ団」

「2つの裁判くっつけたいんだよ。」

という文字。

謎の文面に「いったい何を言ってるの?」と千鶴(黒木華)は困惑します。

▶▶公判前の石倉の回想で、学生時代に恭子に片思いをしていた彼が、海外留学に出発する彼女に思いを打ち明けれないまま別れてしまうというところが描かれます。ちなみに、今回傍聴席にいた芸人さんは『3時のヒロイン』で、主役の印象を食ってしまうくらいに存在感がありました。

併合審理

第一刑事部――。

事件に併合審理が適用されることを、ひとりワクワクする入間。

■気になるワード②『併合審理』


2つの裁判事件を1つにすることで、通常は、振り込め詐欺や贈収賄事件など、犯人が共通している事件をまとめて審議する際に適用される。

食い逃げ事件について駒沢が説明します。

「被告人・元木次郎(阿南健治)は、手堅い勝負を踏んだギャンブルで大敗。腹いせから最高級の寿司を100万近く食べて、トイレに行くふりをして裏口から逃走。

そのタイミングで、離婚して何年も会っていない娘から電話があり、「結婚するから式に出て欲しい」と言われる。

食い逃げをしたことを後悔した被告人は、寿司屋のお金を前借りするために、職場の親方のところに走った。ところが相手は不在。途方に暮れていたところを、交番警察が見つけて逮捕となる。

被告人は返済意思があったと主張。親方の家の付近の遊歩道から橋の上で男女が言い争っているのを見たと言っている。その場所というのが、例のバレエ団の傷害事件が起きた現場で、しかも被告人はこんなことを言っている。『男性1人と女性2人がもめていた』と。」

起訴事実と異なることに驚くイチケイの部員たち。

しかし、だからといって併合審理にすれば時間と手間がかかることになり、そのことを面倒くさがってか、みんなどこか消極的な態度を示します。

そんな、乗り気じゃない部員たちに向けて入間が一言。

「たしかに面倒くさいし、時間もかかる。でも、それってこっち側の都合だよね。見えてなかったものが見えるかも知れない。やれることをやるべきなんじゃないかな。」

▶▶入間が言うように、「併合審理になると審議や手続きに時間と労力がかってしまう」というのは裁く側の勝手な言い分で、そのせいで裁かれる側の正当な判決を受ける権利が奪われるようなことがあってはならないと思います。こういった司法にたずさわる者のちょっとした私利が、司法界の大きな闇へとつながっていくのかも知れません。




第二回公判

まず詐欺事件に関して、元木被告に返済意思があったかどうか、弁護人によって説明があります。

「元木被告が見た傷害事件の現場では、男性1人と女性2人が言い争っていました。証言が正しければ、槇原被告と同様に被害者と接点が会った人物がもう一人いたということになります。

また、その女性は被告人と同じくらいの身長で髪は長かったそうです。そこで、該当するバレエ団の関係者に法廷に来てもらいました。」

入廷し、並んで立つバレエ団の団員と関係者。

「あなたが見た女性はこの中にいますか?」と入間が元木被告人に答えを促します。

並んだ人物を見た元木は「いや、いません・・」と返答。しかしそのすぐ後、傍聴席の中にいた女性を指差して声をあげます。

「いた・・、あの人です。」

その場所にいたのは・・、『馬場恭子』でした。

それを見た槇原楓の弁護人が「彼女は情状証人であって、目撃証言の対象外です」と意義を提唱。

しかし、元木は「目だけは良いので間違いない」と自身の主張の正しさを訴えます。

■気になるワード③『情状証人』


刑事事件の裁判で、被告人の刑が少しでも軽くなるように、被告人の人となりや生活状況、今後の更生に向けてどのようにサポートしていくかなどを証言する証人のこと。

検察があらためて状況を整理。

「馬場恭子さんは確かに槇原楓さんと同程度の身長で、事件当時も髪は長かった。元木被告人、目が良いと聞きましたが正確な視力は?」

「15年前に測った時は、『1.5』でした。」

「裁判長、明らかに目撃証言は信ぴょう性にかけます。」

その後、駒沢から「情状証人として在廷中の馬場恭子の証人尋問をおこないたい」と要求があり、検察・弁護人の同意の上、彼女の尋問が開始されます。

「傷害事件が起きた午後9:15頃、あなたは何をしていましたか?」

「レッスン場にいて、そこで事件が起きたと知りました。」

「それを証明できる人はいますか?」

「団員が見てると思います。」

食い違う元木と恭子の証言。

そこで、入間が「食い違った2つの証言、それを検証する必要があります。」と述べ、例のごとくあの言葉を発します。

「職権を発動します。裁判所主動で2つの事件を併合的観点で調べます。」

現場検証

事件当日と同じ位置関係を再現して、顔が見えるかどうか確認するイチケイの部員たち。

犯行時刻と同じ時間に顔が見えづらいことが分かり、部員たちはそのまま撤収しますが、入間は「何かわかるまでもう少しねばってみる」と言ってその場に残ります。

そんな入間を何となく気になった千鶴は、一緒に残って付き合うことに。

すると入間が、彼女に新潟のふるさと納税返礼品である『ぱちぱち花火チョコ』を手渡してきます。

▶▶毎回、入間のふるさと納税返礼品には気になるものが登場しますが、今回は新潟県の『ぱちぱち花火チョコ』でした。『ぱちぱち』という名前の通り、昔の駄菓子の『パチパチわたあめ』みたいに口に入れると『ぱちぱち』するんでしょうか。




槇原エラーブルバレエ団

バレエ団の団員に話を聞く駒沢たち。

団員たちはこぞって「事件のあった時間、恭子さんは白鳥の湖の『グラン・フェッテ』を練習していました」と証言します。

そのことを「気になるな・・」と不審げに感じる検事の城島(升毅)。

石倉も何かに感づいたのか、様子のおかしい恭子に練習後に会いに行くことになります。

■気になるワード④『グラン・フェッテ(grand fouetté)』


バレリーナの超絶技巧の一つで、古典バレエのクライマックスに、主役の女性が披露する華やかなテクニックとして知られている。片脚を軸として、もう一方の脚を大きく振り上げて降ろさず、ぐるぐると回転し続ける。

▶▶痛みをこらえるようにして足をひきずり、薬を服用する恭子。いったい彼女は何を隠しているのでしょうか。証言の食い違う今回の事件の真相と関係がありそうです。

第三回公判

入間から、新たに明らかになった事実についての説明があります。

「事件現場の近くで、デコレーショントラック(通称:デコトラ)のイベントが一ヶ月に一回行われていました。

デコトラが橋の上を通ると周囲は明るくなり、事件当日も同様の状況だったと分かっています。

被告人、あなたはデコトレを見ましたか?」

「いや、見てません。」と答える被告人。

そのすぐ後、被告人は恭子の顔がなぜ分かったかについて、つい先日思い出したことを入間に伝えます。

「馬場恭子さんは、国際文化センターに貼ってあったポスターで何度も見たんです。それで印象に残っていたんだと思います。」

バレエ団員の証人尋問――。

「事件当時の午前中、馬場恭子さんが何をしていたか詳しく教えてください。」

「たぶん、いつも通りレッスンをしていたと思います。」

駒沢の質問に対し、どこか不明瞭な証言を返す部員たち。

駒沢は彼女たちに重ねて問います。

「午前中は取材でレッスン場にいなかった。しかし、事件の起きた午後6:00に関しては、なぜか皆さん全員、詳細に渡って覚えている。」

作為的な証言に不審感を抱く駒沢に、部員たちは弁明するようにこう答えます。

「事件を聞いた直後だから印象的に覚えていただけだと思います。」




愛するバレエ

風邪をひいたからと言って仕事を休み、槇原バレエ団へとやって来た石倉。

レッスン場でダンスの練習をする恭子を見つけた石倉は、彼女に近づきこう告げます。

「『バレエを愛していた』。昔から恭子ちゃんはそう言っていたよね。今でもバレエを愛しているの?」

「もちろん」と返答する恭子。

そんな彼女に石倉は真剣な表情で切り出します。

「聞きたいことがある。」

分岐点『Y』

ミチコと散歩中の入間のもとにやって来た石倉。

悩みを相談してきた石倉に対し入間は次のように答えます。

「Yってるでしょ?

書記官として倫理違反をおかしてでも大切な人を守りたい。書記官として職務をまっとうしたい――。

どちらも君の正直な気持ちだよ。だから迷って当然だよね。

僕も迷っちゃうな。君を説得すべきかどうか・・。

何が正しくて、何が間違っているか。その答えは人それぞれで違うからね。でも真実は一つ。法廷はそれを明らかにする場所。そして僕たちは、人の人生の分岐点に立ち会う仕事をしている。

どうするかは君が決めればいい。」

第四回公判

被告人・槇原楓の証人尋問――。

検察から。

「25年前、あなたはダンサーから振り付け師になり、バレエ団を立ち上げた。そして5歳でバレエをはじめた馬場恭子さんと出会い、彼女をスターにまで育て上げた。

その馬場恭子さんがいるからこそ、今のあなたのバレエ団は成り立っている。

馬場恭子さんとしては、世界的なバレエフェスティバルの日本代表として出られればさらに高みにいける。しかし、万が一にも犯行に関与していれば出場はできない。同時にあなたもスターを失うわけにはいかない。

利害が一致した。だから偽装したのではないんですか?」

「違います」と否定する被告人。

「もし嘘をついていたら、被告人は偽装罪の教唆、バレエ団員は偽証罪に問われることになりますよ。」

と虚偽の主張のデメリットを城島が忠告しますが、それでも被告人は「嘘はついていません」とかたくなに否定します。

そこへ、元木が突然手を挙げ、「証言したいことがある」と発言。

証言台に上がり証言をします。

「実はオレ、現場にはいなかったんです。言い争っているのを見てないんです。親方の家の近くで事件のことを知って、これ使えるんじゃないかと思って。それで間違って話してしまって、後に引けなくなって・・。ほんと、すみません。」

前の証言を撤回し謝罪する元木の行動に、混乱する法廷。

そんな中で入間が「書記官の石倉の証人尋問を要求します」と声に出します。




石倉の証言

入廷する石倉。

証言台に立った彼は言います。

「私はこの審理に加わるとき、当初は中立的な立場から逸脱することはないと思っていました。しかし、彼女が犯行現場にいたかもしれないと知ったとき、自分でも情けないほど同情しました。

僕が事件の関係者ならこんな書記官に法に関わって欲しくない。そう思ったとき、自分がなすべき答えが見つかりました。僕は僕の職務をまっとうします。

2月21日。槇原エラーブルバレエ団のレッスン場で、彼女と会いました。僕が気づいたことを黙って欲しいと頼まれました。練習の後、彼女は薬らしきものを服用していました。痛みに必死に耐えているように僕には見えました。

気になって過去の公演記録を借りて見ました。公演では全然そんな様子もなく完璧でした。ただ、半年前、彼女が出ていない公演がありました。当日のリハーサルで、左股関節に激痛が出て、急遽代役が立てられました。

彼女が通っていた整形外科の医師によれば、公演の1週間前からとても踊れる状況ではなかったそうです。公になればチケット代が全額払い戻しになり、おさえていた会場のお金だけは払わなければならない。そんなことがあったらバレエ団はつぶれる。

つまり、公演当日まで意図的にその事実がふせられていた。そのことが事件の背景にあるのではないかと思います。

しかし、彼女はその事実を認めず、ただ黙っていて欲しいと言った。

法に関わる者ではなく、個人的な立場から話しておきたいことがあります。

『バレエを愛している』それが彼女の口ぐせでした。でも、今そのバレエによって彼女は壊れかかっている。医師による診断名は『変形性股関節症』。

病状はかなり進行していて、常に鎮痛剤を飲み続けている。しかし、それでも痛みは消えない。すでに生活にも支障が出てきている。このままだと、人工股関節にしなければ歩けなくなるそうです。

彼女にとって槇原楓さんは今の彼女を生み出してくれた恩師。もう身体がぼろぼろで踊れないとは言えなかったんでしょう。誰かが止めないと、彼女は壊れるまで頑張り続けます。

どうか荷物を、彼女から重すぎる荷物を降ろさせてあげてください。」

■気になるワード⑤『変形性股関節症』


股関節のクッションの役目を果たしている軟骨がすりへり、股関節の受け皿部分(骨盤の臼蓋)と先端が丸くなった骨(大腿骨の骨頭)が変形することで、痛みや動かしづらさが生じる病気。

石倉の言葉を聞いて涙ぐむ槇原楓。

彼女は証言台で再度証言をします。

「半年前の公演で、恭子のケガを意図的に公演当日まで隠しました。そして、そのことで私は矢口雅也からゆすられていました。あの人は、うちの子たちにセクハラをしただけでなく、恭子にまで手を出してきたんです。

恭子を守らないといけないと思った私はあの人につかみかかり、結果、階段から突き飛ばしてしまいました。

頭を強打して血を流した矢口を見て、恭子は救急車を呼ぼうとしましたが、私は彼女にすぐ戻るように言いました。

『あなたが捕まったらバレエ団はつぶれるの、団員のみんなが踊る場所を失うの、これからなの・・。』そう言って説得しました。

こうするしかなかったんです。恭子に私のすべてを注いで、自分の人生をかけたんです。」

入間が法壇から降りて、彼女にこう伝えます。

「白鳥の湖のオデットは悪魔に呪いをかけられて白鳥に姿を変える。そして呪いがとけずに最後にその命を絶つ。

あなたは恭子さんに、踊り続けるよう知らずしらずのうちに呪いのようなものをかけていたのかも知れませんね。

ただし、白鳥の湖には別のラストがあります。呪いがとけて幸せになるハッピーエンドが。どちらにするかはこれからにかかっていると思いますよ。」

▶▶恭子を華麗で美しい白鳥へと育て上げた槇原楓。しかし、そのことが皮肉にも、恭子が身を滅ぼしてまでバレエに人生を捧げるという悲劇を生み出してしまいます。バレエをきっかけに出会い、ともに作り上げたバレエ団を守ろうとする2人の想いの交錯点に起きた今回の悲しい事件に、どうしてもやりきれない気持ちが残ってしまいました。

 

また、初恋の相手に自分は何をできるかと考え、書記官として倫理違反をおかさず、かつ彼女を守るために、証言台に立って証言をすることを選んだ石倉。バレエをこよなく愛する恭子にとっては残酷なことだと分かりつつも、自身の身をすり減らしてでも背負おうとするその重荷を降ろしてあげたいと思って、彼女の解放を強く訴えたその言葉には、深く心を打たれるものがありました。





 お疲れ様でした。

 ドラマ第5話は

 ここまでです。 

石倉とその初恋女性である恭子を主軸にして描かれた今回のストーリー。その中でも、『分岐点(Y)』という言葉が、ドラマ内で重要な意味を持っていたように思います。

人生は選択肢の連続で、その分岐点で誰しもが悩み苦しむことになります。しかし、こちらの道を選べば正しいという絶対的な答えは存在せず、ただ、自分が選んだ道が正しかったと信じて歩んでいくことしかできません。

石倉が真実を明らかにしたことで、結果的に恭子はバレエの道を閉ざされることになりますが、逆にそのことで、彼女の目の前には新たな進むべき道が生まれたかも知れません。

最後のシーンで石倉と別れた彼女が踏み出したその歩みの先に、新しい未来が広がっていることを強く願っています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 




ドラマ情報

「イチケイのカラス」

――フジテレビ系 毎週月曜日  夜9:00~

公式サイト
https://www.fujitv.co.jp/ichikei/
原作:浅見理都

「イチケイのカラス」(講談社モーニングKC刊)

主題歌:Starlight/WGB(和楽器バンド)
脚本:浜田秀哉(『絶対零度』シリーズ、『やけに弁の立つ弁護士が学校でほえる』他)
音楽:服部隆之
プロデュース:後藤博幸(『SUITS/スーツ』シリーズ、『ほんとにあった怖い話』シリーズ他)、有賀 聡(ケイファクトリー)(『カンナさーん!』、『初めて恋をした日に読む話』他)、橋爪駿輝(『嫌われる勇気』、『ペンション・恋は桃色』他)
編成企画:高田雄貴(『刑事ゆがみ』、『黄昏流星群』他)
演出:田中 亮(『コンフィデンスマンJP』、『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』他)、星野和成(『チーム・バチスタ』、『SUITS/スーツ2』他)、森脇智延(『SUITS/スーツ』シリーズ、『ほんとにあった怖い話』シリーズ他)、並木道子(『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』、『モトカレマニア』他)
制作協力:ケイファクトリー
制作・著作:フジテレビ第一制作室

▼出演者▼


○入間 みちお  ・・ 竹野内 豊
○坂間 千鶴   ・・ 黒木 華
○石倉 文太   ・・ 新田 真剣佑
○井出 伊織   ・・ 山崎 育三郎
○浜谷 澪    ・・ 桜井 ユキ
○一ノ瀬 糸子  ・・ 水谷 果穂
○川添 博司   ・・ 中村 梅雀
○城島 怜治   ・・ 升 毅
○日高 亜紀   ・・ 草刈 民代
○駒沢 義男   ・・ 小日向 文世

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